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来日伯人の検挙状況の推移(15年の警察庁統計より)
来日伯人の検挙状況の推移(15年の警察庁統計より)

10年で検挙人員3分の1に=減少を続ける在日伯人犯罪=15年の警察庁統計で

 08年の金融危機以降、伯国籍者は大幅に減少し、15年現在で約17万3千人になった。それに同調して、犯罪件数も減少の一途にある。警察庁が今年3月に発表した2015年の「来日外国人犯罪の検挙状況」によれば、検挙人員に関して、最近10年間で最も多かった06年の3分の1まで大幅に減少した。しかし、車上狙いや自動車盗が多い伯人犯罪の特徴は続いており、楽観はできない状況といえそうだ。

 外国籍の検挙人員を国籍別に見ると最多は中国で3637人。ベトナム、フィリピン、韓国と続き、5位が伯国の461人(4・6%)となる。ここ10年で最多だった06年(1348人)からは6割以上の減少となった。
 検挙総件数は14267件で、1位は中国の4615件で32%を占める。2位はベトナム人が3315件で23%。続く伯人が3位(1410件)で9・9%。07年の伯人検挙数7696件から8割以上も減った。
 直近10年の傾向として、伯人犯罪には自動車に関する窃盗が目立つ。伯人による刑法犯検挙件数の8割以上が窃盗で、そのうち自動車盗が74%を占める。また車上狙いの74・4%が伯人で、外国籍の中で最多。
 薬物事犯に占める伯人の割合は13年まで最多だったが、14年以降はフィリピンに次いで2位となっている。
 伯人犯罪には、検挙人員に比べて件数が多い傾向がある。容疑者1人当たりの犯罪件数が日本全体では1・49件なのに対し、伯人の場合は3・05件と2倍。一人の容疑者が複数の犯罪に関わったことを伺わせる。とはいえ、05年には5・5件に上っていたので大幅に減少している。
 なお、外国人犯罪全体で見ると、刑法犯の検挙件数のピークは05年の3万3037件で、その後は減少を続け、10年には1万4025件、15年には3分の1以下の9417件まで下がった。伯国籍者の件数はそれよりも高い比率で下がっている。
 なお伯人の刑法犯検挙1282件のうち、デカセギの多い愛知県などの中部地域が865件(67%)を占める点も特徴だ。東京都を除く関東地域では307件(24%)となっている。
 残念なことに少年の刑法犯検挙件数では、伯国籍は107件で3年連続1位。とはいえ、ここ10年間で伯国籍少年の犯罪数自体は、5分の1以下に減っている。

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