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(前列左から)作間さん、香山さん、中前総領事、佐藤さん
(前列左から)作間さん、香山さん、中前総領事、佐藤さん

叙勲伝達式=佐藤、香山、作間3氏=「めでたすぎて実感湧かない」

 在聖日本国総領事館(中前隆博総領事)は、管轄在住の3人に対する「2016年春の叙勲」の伝達式を22日、公邸で行った。香山秋子さん(91、脇坂ジェニさん)に端宝双光賞、佐藤風太郎さん(78、二世)に旭日双光賞、作間忠信さん(71、二世)に旭日単光賞が授与された。三人の親族をはじめ、友人、日系団体関係者ら約40人が出席した。ブラジル全土では5人いる。
 香山さんは、ブラジルにおける日本古典文学研究者の先駆者で、USPの日本文化研究所所長を務めた。また日本語教師及び翻訳者の育成、日ポ語辞書の刊行に携わるなど、日本文学のポ語訳を通じて、日本語・日本文学の普及に努めた。
 「あまりにもめでたいことで、まだ実感がわきません。日本文化の研究をする若い世代に日本政府のさらなる支援が届くように願っております」と語った。
 佐藤さんはバウルー日伯文化協会の要職を歴任し、日本人移住者、日系人の地位向上に努めた。また、ノロエステ連合日伯文化協会副会長として、スポーツ推進や次世代育成に尽力するなど、日伯関係に貢献した。
 伝達式後、「とても誇らしく幸せです」と笑い、「私の功績は協力してくれた友人たちが居なければ達成し得ないものでした。家族と全ての友人に感謝します。日本人であることを意識し、これからも清く正しく生きていきます」と感謝した。
 作間さんは、ブラジル戸田建設株式会社取締役として、日系企業が当地進出をする時に企業の建設候補地や土地購入による諸官庁との交渉等を行い、日系団体の会館建設を通して日系社会の発展にも努めた。
 これからの目標を聞くと「誰でももらえるものではないので驚きました。自分のような職業の者がもらう賞ではないが、評価して頂けたのだと想います。これからもNGO団体などに自分の技術で協力し、社会貢献していきたい」と意気込みを語った。

 

■記者の眼■振るわなかった叙勲祝賀式=出席者減の理由はなぜ?

 「春の叙勲祝賀式」が37日系団体共催で23日午後7時から、ブラジル日本文化福祉協会の貴賓室で開催された。例年どおり、栄誉ある勲章を盛大に祝う祝賀式となる予定だったが参加者は約80人、受章者の出席は3人中1人のみと振るわなかった。その理由を、受章者と準備担当者の文協事務員に取材した。
 唯一出席した作間忠信さんには、戸田建設の関係者や家族等10人余りが同行した。当日は、今年1月に旭日小綬章を伝達されたリオ連邦大学の二宮ソニア教授(在リオ総領事館管轄)の居住地・聖市での祝賀も行われ、やはり10人程度が列席、それ以外は主催37団体の代表者だった。
 当日の出席者に確認すると、「並べられた椅子の半分少しが埋まった状態。毎年参加しているが近年では最も少ない」との印象。
 本紙の問合せに対し、担当者は「2週間前に祝賀会の知らせを受章者に郵送し、その一週間後にメール、電話で祝賀会について知らせた」と説明した。
 欠席した受章者の佐藤風太郎さんに電話で尋ねると、「文協からは1週間前に電話、メールを受け取ったが、その前に家族や友人等と一緒に総領事公邸に向かう小型バスを予約していた。郵送された手紙が届いたのは当日の3日前」とのこと。
 佐藤さんは聖市から北へ332キロ、車で約5時間ほどのバウルー在住。「祝賀会には出席したかったのですが、バンの予約の都合で早く帰らなければなりませんでした。ですので電話で『失礼します』と断った」と述べた。
 参加しなかったもう一人の香山秋子さんは、「手紙は届いていませんし、メール、電話も頂いていません。前日に口頭で祝賀会のお知らせを頂いたので、体調と祝賀会の用意のことを考えて欠席しました」と答えた。
 担当者は「聖総領事館から叙勲伝達式の知らせを文協が受けたのは6月3日」といった。だがその日のうちに、メールでは関係団体に開催通知が出されている。しかし、肝心の受章者には・・・。
 せっかくの勲章だけに、遠い地域に住む人のことをもっと尊重し、祝賀会の連絡は、なるべく早く本人に電話するなどの配慮があっても良かったのではないか。

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