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ハイチの国連平和維持軍=ブラジル軍の駐留延長の可能性

 テメル暫定政権が国連大使に指名したマウロ・ヴィエイラ元外相が10日、国連ハイチ安定化ミッションは17年4月まで継続するとの見解を明らかにした。11日付フォーリャ紙が報じた。
 ヴィエイラ氏は上院国際関係委員会が10日に行った諮問会で、「今年10月に予定されていた平和維持軍の撤退を6カ月延長する事で合意が成立している」とし、「派遣期間延長は大切で、同軍が現在果たしている機能を維持するため、ブラジルは最低2大隊を残すべきだと思う」と語った。
 ブラジルは04年に派遣された同軍に最も多くの兵士を送っており、司令官も伯軍人が務めている。同軍には19カ国2370人の兵士が参加しており、ブラジル軍人は981人に上る。ヴィエイラ氏は平和維持軍撤退の時期を決定する国連安全保障理事会の大使も務める。ハイチでは今年始めの大統領選挙が中止され、10月に予定されている選挙も実施が不確定なため、国連が10月の同軍撤退を再考していた。
 ヴィエイラ氏は上議からの質問に、今年中に国連に1億7700万米ドル(3億6600万レ)を払う必要があると答えた。ブラジルは同軍の経費として年に約1億6千万米ドル出資しているが、支払いが遅れている。
 同氏は「向こう3年間は、国内経済を考慮し、同軍の負担率を減らす必要がある」とした上、国連安保理の常任理事国入りへの期待も述べた。ブラジルは国連や米州機構、国連教育科学文化機構、国連食料農業機関などに負債があり、それらを払うための補足貸付案を国会に諮る意向も表明した。

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