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東西南北

 最高裁のテオリ・ザヴァスキ判事は、今日付頭本頁で報じた、ルーラ元大統領の訴訟を退けただけでなく、8日にはジウマ前大統領の訴訟も退けた。その訴状は「大統領罷免を無効とする」というものだが、「議会の決定を無効にするに足りるだけの理由がない」として退けられた。街ではいまだにテメル大統領への抗議デモが続いている中、ジウマ氏は「新しい大統領を選ぶための選挙を」と訴えている。中にはそれを軍政末期の「ジレッタス・ジャー」と比較する声もある。しかし、再選挙を行ったところで彼らは一体誰に投票したいのか。それが見えないと、国民全体への説得力にはつながらない。
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 サンパウロ市での抗議運動の対策を担当していた軍警特別機動隊のエンリケ・モッタ軍曹が、同職から外された。同軍曹は、8月31日のデモに参加し、軍警のゴマ弾の破片を目に受けて左目を失明した大学生デボラ・ファブリさんのことを、自身のフェイスブック上で、「ミイラ取りがミイラになった」的な言い回しで皮肉り、問題となっていた。軍警のデモの取締方法がただでさえ問題視されているのに、自覚がなかったようだ。
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 セレソンのW杯南米予選が一区切りし、サッカーファンの注目は再び全国選手権へと集まる今週末。サンパウロ市民としては、首位を快走するパルメイラスやそれを追うコリンチャンスに注目が集まりがちだが、その一方で気になるのがサンパウロの不調ぶりだ。現時点の順位は14位で、降格圏内の17位のチームとの勝ち点差はわずか1。ここ4試合は勝ち星もなく、心配だ。

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