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「ハムを食って日本一に!」=カープ応援会で檄、ブラジルの広島県人ら

新シーズンに向けエールを送った県人移住者ら

新シーズンに向けエールを送った県人移住者ら

 広島出身のブラジル移住者が中心となって17日夜、プロ野球・広島東洋カープの応援新年会をサンパウロ市内の日系ホテルで行なった。広島県人会の会員ら25人ほどが集り、リーグ連覇や日本一に向けて熱い声援を送った。
 愛する球団へ思いは一つ、悲願の日本シリーズ制覇だ。昨年は25年ぶりのリーグ優勝に当地も歓喜に沸いたが、プレーオフを勝ち抜いて進出した日本シリーズでは、投打二刀流の大谷翔平選手らを擁する日本ハムを前に涙を飲んだ。
 「今年はハムを食って日本一になりましょう!」。打倒・日本ハムを掲げると、参加者も自然と士気が高まった。根っからのカープファンである中前隆博総領事も会場を訪れ、「ハムはハムでもハムカツ(ハム勝つ)を食べては調子が悪い」など冗談を交えてあいさつし、参加者を和ませた。
 昨年9月にはリーグ優勝祝賀会も行なった。邦字紙を通じ知ったカープからはなんと、感謝の球団グッズも届けられた。はっぴと野球帽セット12組が、関係者を通じ海を渡ってきたのだ。市民球団らしい計らいに県人会の平崎靖之会長も、「こんなにファンを大切にする球団は他にないですよ」と誇らしげに語る。
 はっぴに袖を通し、カープ談話に華を咲かせた。来場したサンパウロ市在住の小池庸夫さん(76、広島)は、「子どもの頃からカープ一筋。近所に球場があったので、一番楽しみな娯楽といえば野球観戦。少ない小遣いで球場に出かけました」と思い返し、新シーズンに期待を寄せた。
 お隣、ブラジル島根県人会の村上アンドレ会長も呼びかけに応じ来場した。「両親は島根と広島出身。共に中国ブロックに所属するので文化交流も多い」と話し、援軍を約束した。
 最後は球団の応援歌を全員で合唱。カープ愛を胸に、遠くブラジルからも日本シリーズ制覇へ想いを届けた。

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