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日本政府から栄えある栄誉=外務大臣表彰13個人・団体に=日本語教育や両国交流促進

 2017年度外務大臣表彰の受賞者が先月29日に発表された。在伯大使館、在聖総領事館、在クリチバ総領事館、在ベレン領事事務所から計13の個人・団体が選出された。受賞者と功績は以下の通り(敬称略)。

【ブラジリア管内】▼秋本満敏(カンポ日伯農業開発(株)会社代表取締役副社長)=セラード開発計画の総合実施調整幹部として、日伯間の農業技術開発の技術協力及び相互理解の促進に貢献。中西部日伯協会連合会会長として百周年式典に取組み、友好親善に貢献。
オジビ・テイシェイラ・ジ・カルバーリョ・フィリョ(全国公務員連盟副会長)=ブラジリア国費留学生同窓会会長を10年務め、帰国留学生の連携強化等に取組み、日伯相互理解の促進に寄与。全伯に点在する10の国費留学生同窓会を集めた全国会合を創設し、横の繋がりを強化した。
タエ・スズキ(ブラジリア連邦大学課外講座講師)=40数年も名門大学で日本語教育に推進、日本文学・文化普及に尽力。幅広い日本研究を推進し、多くの研究者を輩出。当地の日本研究学会の拡大・国際化を図り、日本研究の国際交流促進にも大きく寄与した。
ミノル・タカハシ(ブラジリア日伯文化協会老人会会長)=サンパウロ州グアララペス市で日本人会役員、同市市議会議員、副市長として尽力。連邦区移住後もブラジリア連邦区体育娯楽協会会長として親睦強化と日本文化継承を行い、現在はブラジリア日伯文化協会老人会会長として日系社会の交流に務めている。
【在聖総領事管内】▼石川レナト(サンタクルス日伯慈善協会理事長)=同慈善協会理事、理事長を歴任。在留邦人、当地日系人の福祉に貢献。特に16年リオ五輪期間中、医師・看護師をリオへ派遣、日本語医療サービス提供に協力。日伯医療セミナー等を開催する等、医療分野での日伯交流に尽力。
石井千秋(石井道場塾主宰者)=栃木県出身の柔道家。70年に帰化、ブラジル柔道代表選手として72年ミュンヘン五輪に出場、柔道界初の五輪メダルを獲得。この快挙はブームを呼び、柔道の普及に大きく貢献した。
鈴木章子(陶芸家)=東京出身の陶芸家。62年に画家の夫と渡伯。ブラジル初の登り窯を築き、当地の風土を反映した作品群を発表し続け、日本の伝統文化である陶芸の芸術性の高さを知らしめることに大きく貢献した。
ブラジル日本都道府県人会連合会=昨年設立50周年を迎え、開拓先没者慰霊碑及びサントス日本移民上陸記念碑の維持管理を行う他、日本祭りや移民のふるさと巡りを開催し、日系人の心の絆を深める活動を実施。
【在クリチバ総領事管内】▼佐々木治夫(司祭)=77年にハンセン病など皮膚病患者支援でウマニタス慈善協会を設立、約40年間も診療・治療等に尽力。アルコール・麻薬中毒患者の治療や貧困者児童の教育支援に携わる他、老人福祉活動など社会的弱者への慈善活動を幅広く行う。
中村矗(元パラナ州環境長官)=クリチバ市環境長官として日本文化手法を模した都市づくりをし、「人間都市クリチバ」を作り上げた。環境に関する要職を歴任。自ら都市・環境政策について日本各地で講演等を行い、ブラジルに対する日本国民の認識を高め、両国の相互理解に貢献した。
【在ベレン領事事務所管内】▼鈴木耕治(僧侶)=60年にトメアスー移住地へと移住し、同総合農業協同組合理事、監事等を歴任。移住地での農業振興の中心的役割を果たす。移住事業の橋渡し役を務め日系社会や地域経済の発展に尽力した。
諸石輝雄(ベレン日系協会前会長)=トメアスー日本語学校教師として教育に努めた他、03年からはベレン日系協会で理事や会長職を歴任。同協会主催の文化祭を通じ、当地の一般市民や若い世代への日本文化普及に尽力している。
山瀬楢雄(北伯日本語普及センター元理事長)=85年から日本語普及を開始、93年には北伯日本語普及センターを設立して理事や理事長を歴任。二世やブラジル人対象の日本語教育への移行を図るため様々な研修を行う。日本語学習書「おぼえよう漢字」の編纂に携わる等、日本語教育と文化の普及に貢献した。

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