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リオデジャネイロ州=刑務所内の病死者が増加=死因の中心は結核やエイズ

 リオデジャネイロ州は財政、治安、教育、保健衛生などのあらゆる分野で課題に直面しているが、人目につき難い刑務所中での病死者も毎年増加中と25日付現地紙サイトが報じた。
 同州の刑務所が超過密状態で、衛生管理も出来ていない事を明らかにしたのは公選弁護人達で、5月には、衛生管理の不備や適切な設備の不足、収監者への思いやりのなさなどを示すビデオも編集された。
 ジャペリー市の刑務所で収監者が撮ったビデオでは、21歳の青年が房内で倒れたが放置され、手当ても受けずに死亡した様子が映されている。現在は職員の怠慢と携帯電話が持ち込まれた経緯を調査中だ。
 同州では昨年、刑務所で257人が死亡した。今年も7月11日までに132人が死亡しているが、公選弁護人のリカルド・ソウザ氏は、死者の9割は結核やエイズが原因の病死者だという。
 4月27日に肺炎と診断された男性は、無実である事の証明と、病気にかからぬようにという、二つの戦いに直面した。彼は2カ月と5日の間、靴、歯ブラシ、タオル、枕、シーツすらない生活を体験。ズボンやシャツは入浴時に洗い、濡れたまま着たといい、日光浴や薬、家族の訪問すらない毎日を過ごした。
 18歳から7年間刑務所に入れられていた息子がやせ、血を吐いたと聞いた母親が、監察局などに掛け合ったが、相手にしてもらえないまま9カ月が過ぎ、遂に所内の病院に入院したと知らされた例もある。院内の状況は劣悪で、私立病院に移して、検査などを行った結果、片肺が潰れ、一方も半分だけになっていた事が判明。青年は転院後1カ月で他界した。
 刑務所は常に過密状態で、換気や衛生状態も最悪だから、感染性の病気は即座に蔓延する。早期治療で完治する皮膚病が炎症に至り、命を落とす例もある。
 同州の刑務所には本来の収容人数を2万3千人上回る5万人以上が収監されているが、殺人などの重罪者は少なく、大半の罪状は麻薬密売や公共物破損などだ。3割は未決囚で、15年は未決囚の4割が判決後に釈放された。人権侵害で州を訴える例も後を絶たない。

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