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《ブラジル》110周年=「日系社会百年の計」になるか=菊地委員長再訪日、協力要請=300万レ達成も現実味帯び

大祭典に向け奔走する菊地実行委員長

大祭典に向け奔走する菊地実行委員長

 200周年に繋がる祭典に―。ブラジル日本移民110周年記念祭典委員会の菊地義治実行委員長が提唱する「日系社会百年の計」に賛同が寄せられ、目標額300万レアルの事業予算に向けて、着々と募金が集っている。祭典の目玉である県連日本祭りでの式典や、全日系社会の統合を目指す「国士舘再開発事業」も計画が煮詰まってきており、基盤をしっかりと固めた上で、菊地会長は先月27日から11日まで日本の津々浦々を行脚し、協力を募っている。

 「非常に順調に進んでいる。それも呉屋文協会長をはじめ文協役員の皆さん、日系社会の皆さんのお陰」―。訪日前、菊地会長はそのように手応えを語った。現在集っている募金額は70万レ。
 募金するなかで「一過性でなく存続する遺産にして欲しい」など熱い期待が寄せられ、「ご苦労様といって3~5万レをポンと出してくれる人も。色々やって見せたら応えてくれる人がたくさんいる」と日系社会の層の厚さを感じたようだ。
 個人からの募金目標をおよそ100~120万レとして、今後も継続してゆく意向だ。
 トヨタ自動車や本田技術研究所などから高級車や自動二輪などが寄贈される目処がつき、それを景品として2回のリッファを行う。一枚30レアルで併せて60万枚を販売する。その収益とブラデスコ銀行などからの募金を併せて、総額300万レの目標金額に達成する見込みだ。
 そのほかクラウドファンディングにより若年層への小口募金も募っていくとし、「皆で一体となって祝う体制を作って行きたい」と熱っぽく語る。JHも宣伝協力ほか、記念品デザインやその販売利益の一部を110周年に還元することになっているという。
 110周年事業の肝と言えるのが「国士舘スポーツセンター再開発事業」。日本カントリークラブの成功例をもとに、万年赤字が続く同施設を日系人が集う巨大施設として蘇らせて文協の大黒柱に育てあげ、それを拠点として日系社会の結束を高めていく狙いだ。
 「四世ビザもいよいよ解禁。若者の交流を促し日伯の掛け橋となる高度人材を育ててゆき、それによって日本との連携関係が強化される」として同事業をその布石としたい意気込みだ。
 委員長として2回目の訪日となる今回は、翌年に創立記念を控える県人会の母県を中心に鹿児島、熊本、岡山、高知、愛媛、広島、北海道を訪問する。翌年7月21日に開催される110周年記念式典への招待状を渡し、その日程に合わせた創立記念式典開催を働きかける意向。各県の物産展や福岡、札幌、横浜、福島へはご当地ラーメンの同祭誘致も行う。
 宮内庁や外務省をまわり、皇室ご招待や東京五輪紹介事業の誘致、援協会長時代からの縁も深い国際協力財団や日本財団へも同事業の説明を行うという。移民110周年事業は、各地で大々的に関連事業が準備されており、その数は300以上に上る。記念式典が開催される県連日本祭りには30万人が動員される可能性があるという。

 

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 「国士舘スポーツセンター再開発事業」は、573千平方メートルという広大な敷地を活かし、3期に分けてパビリオンを建設するもの。まずは桜祭り開催に併せ、入口の通行路を拡張し駐車場やトイレのインフラを整備するほか、レストランや店を新設し地域物産展を開催できるスペースを確保する。第一期では、桜祭りで使用されている中広場に床面積590平方メートルの第一パビリオンを建設。多目的スペースや屋外キッチンを兼ねた同施設には300万レかかる見込みとか。肝心の文協理事会承認が早々に期待される。
      ◎
 今回の110周年では「地方活性化」も柱にしてほしいところ。菊地実行委員長が先日訪問したプロミッソンやアラサツーバなどノロエステ地方の若者が、これを機に日系意識に目覚め、日本文化に関係した活動に積極的に参加するような仕組みづくりが欲しい。菊池実行委員長にはパウリスタ地方のマリリアにも訪問してもらい、来年期待される皇族ご来伯の歓迎準備を、今からしっかりと整えたいところ。

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