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《ブラジル》パラー州経済の魅力を紹介=商議所昼食会で投資呼びかけ

出席者らはネヴェス総裁の講演を聞き入った

出席者らはネヴェス総裁の講演を聞き入った

 ブラジル日本商工会議所(松永愛一郎会頭)が15日、サンパウロ市マクスードプラザホテルで定例昼食会を開催した。講師に招かれたパラー州経済開発公社のオラヴァ・ダス・ネヴェス総裁は、同州への投資機会を紹介し、会員約110人が講演に聞き入った。
 16年にブラジル全体のGDPがマイナス成長となった中、唯一プラスを保ったのがパラー州。ネヴェス総裁は、その要因は豊富な資源に起因するという。
 「鉄鉱石、ボーキサイト、マンガン、銅などの鉱物の生産量が27州内で最高。森林資源も豊富。さらに、アサイーやカカオなど特産といえる生産物が多くある」と説明した。
 また、農業に適した天候条件、観光資源の豊富さや、航行可能な河川距離が長いことに付け加え、「パラー州と日本のパートナーシップを強く希望する。特に日本の最新技術を農業分野に取り込みたい」とし、投資を呼びかけた。
 本紙の取材に対し、ヤクルト商工の島田永眞代表取締役社長は「現在は生産工場をサンパウロ州ロレーナ市に構えるのみだが、商品をより広範囲に届けるためにも北部や北東部での建設を検討している。パラー州もその範疇にある」との考えを述べた。
 そのほか、ブラジル日本移民史料館運営委員会の岩山明郎(としろう)、山下リジア両副委員長は、同館修復プロジェクトを説明し、老朽化に伴う種々の問題を紹介。さらに、展示の近代化を目指していることも発表し、今後資金援助の協力を各社に呼びかけていくとした。

 

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 ネヴェス総裁に補足するならば、パラー州はサンパウロ州、パラナ州に続く3番目に大きな日系コミュニティを擁する。トメアスー移住地は50年代以降胡椒栽培で栄え、70年代からは森林農業を導入しトロピカルフルーツ栽培を開始。既にこれらの農家と契約して生産や製品開発を行なう日本企業もある。当地では「japones garantido(信頼できる日本人)」という言葉があるように、日系社会の努力によって日本人は高い信頼を得ている。進出先を選ぶならこの点も無視できない!?

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