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ロライマにベネズエラ人先住民のための避難所開設

 ベネズエラとの国境の町、ロライマ州パカライマ市に7日、ベ国先住民用の避難所が開設されたが、収容能力200人の先住民難民施設は開設初日から満杯状態と7日付G1サイトが報じた▼ロライマ州政府が土地を提供し、国連の難民支援機関からの資金で建設した施設は、同市市役所が運営する。今後は教会や非政府団体の支援も受けるようだが、初日から施設を埋めた人の大半は、身分証明書などがなく、就学できない子供だという▼ワラオ族で病気の子供達もいるリッタさんは、路上生活を余儀なくされていたが、施設入所により、食事その他の支援も受けられる事になった。だが、2週間前に同国から来たジョニーさんは、先住民ではないため、家族揃って路上生活を続けなければならないとの報道に接し、ため息をついた▼ここ2年間で難民申請をしたベネズエラ人は1万7千人おり、その内の1万4千人はロライマ州で申請を出した。申請者全てを収容する施設の建設や維持は不可能だから、取り急ぎ、先住民向けの施設が開設されたのだろうが、当面は同国からの人口流入は止まらないと見られる中、ブラジルが出来ることは何なのだろう▼国内外では、同国政府による人権蹂躙を問題視して制裁をと叫ぶ人もいるし、住む場所や食べ物さえなく、病気になっても治療も受けられない弱い者から救えという人もいる。避難所開設は対症療法の一つに過ぎず、根本的な治療ではない。だが、制憲議会まで開設した同国の現状では、現政権の転覆や政策転換も望み難い。国内でも貧困者が増え、基礎的財政収支の大赤字が続く中での避難所開設であり、課題山積の船出は明白だ。着実な活動継続や支援拡大を応援したい。 (み)

 

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