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移民110周年=東洋街活性化の2案が提示=資金管理委員会の設置も

会議の様子

会議の様子

 移民110周年における官民共同事業に向けた、聖市行政関係者と主要日系団体代表者による「第3回会合」が先月30日、市長執務室で開催された。今会合では、東洋街活性化部会において先月8日に提案された改善項目を受けて、専門家の調査に基づき具体案が提示された。
 建築家のヒラノ・カンジ氏は、「アクセス向上と都市景観整備による和やかな空間創出」を掲げ、歩行者を優先した歩道修繕、リベルダーデ広場や主な通りにおけるベンチ設置や沖縄桜植樹等による景観整備を挙げ、7月迄に新たなシンボルの設置を提案した。
 一方、カルロス・ケンジ氏は、観光地として地域の経済活性化を図るべく、「魅力的で心揺さぶられる地区」を掲げ、同街の中心となる区画を観光特区と位置づける大規模改修を提案。具体的には、鳥居横にある現在封鎖されている公衆便所の一角を、観光情報案内所、カフェ、公衆便所等を備えた「インフォメーション・センター」とするなどの構想を語った。
 また、日本館運営委員会の大田レオ委員長が、同館活性化案について紹介。同館に併設する形で多目的スペースとなる新棟を建設するほか、既存の同館一階展示スペースをレストランに改装するという計画だ。
 これらの提案を受けて、ドリア市長は、事業実現のための資金調達を目的とした「資金管理委員会」の設置を提言。同委員会は日系企業社会に人脈を有するメンバーによって構成される予定。なお、次回会合は19日に行われる見通しだ。


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 ドリア市長主導によって進められる官民共同事業だが、会合に参加する日系団体代表者からは、総じて悲観的な声が相次いだ。聖市は、東洋街活性化に係る資金の100%を日本政府や日系進出企業、日系社会に依存する方針だ。資金の裏付けもないなかで、しかも前回会議で出された要求事項を一切無視した〃夢〃のような壮大な提案がなされることに、出席者も半ば呆れ顔だった。会合の後、出席者からは「夢を見ることはいいことだ」といった冗談交じりの皮肉や、「バカバカしくって話にならない」といった意見も。さらには「ドリア市長には期待していたのに、失望した」といった声も漏れ聴こえた。

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