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「僕はフラメンゴからやってきた」=ヴィニシウス・ジュニオルのレアル・マドリッド入団会見

 サッカー世界一の強豪レアル・マドリッドへの入団を決めた、ブラジル期待の18歳、ヴィニシウス・ジュニオルが20日、スペインのマドリッドで入団会見を行った。
 昨年、レアル・マドリッドは移籍金4500万ユーロ(約2億レアル)という、17歳の選手獲得のために支払う額としては異例のオファーを出し、フラメンゴはこれを受け入れていた。しかし、国際サッカー連盟(FIFA)の規定により、18歳になるまでは国外移籍はできず、ヴィニシウスは今月12日に18歳になるのを待ってレアルと正式契約を交わした。
 記者会見でのヴィニシウスの受け答えは堂々としたものだった。
 3シーズン連続で欧州チャンピオンズ・リーグを制覇するなど、世界一の強豪であるレアル・マドリッドに入り緊張するかと問われたヴィニシウスは、「僕はフラメンゴ出身だから緊張なんてしない」と答えた。
 フラメンゴはブラジルで最大の人気チームだが、その裏返しで、試合に負けたとき、良いプレーが出来なかったときの批判の激しさもブラジル一だ。
 そうしたチームで16歳からプレーし、移籍直前には、リーグ戦で首位を走るチームのエースとして、立派にその役目をはたしてきた。彼にはその自負があったのかもしれない。
 「僕は他人の評価は気にしないようにしている。ニュースも見ない。ネガティブなことは一切考えない。ただチームが勝つために全力をつくすだけだ」と続けた。
 また、自分の入団直前に、チームのエースだった世界ナンバーワンプレイヤーのクリスチアーノ・ロナウドがユベントス(イタリア)に移籍したことについて、「彼は伝説的存在だし、入団直前に監督を辞したジダンも同じだ。ただ、その二人がチームを離れても、ベイルやベンゼマといった一流プレーヤーと同じポジションでプレーができるんだ。光栄以外の何ものでもない」と、現在のレアル・マドリッドの主要メンバーに気をつかいながら話した。
 さらに、ブラジルの選手として、ネイマールについて聞かれると、「ネイマールこそ僕の憧れ。プレーもよく似ているとも言われるんだ」と、2000年生まれの若者らしく答えた。「一緒にプレーしたい?」と聞かれると、「ネイマールと一緒にプレーができたらこれほど最高なことはない。ただし、ブラジル代表でね」と語った。レアル・マドリッドは最近、再三の噂を打ち消す形で、「ネイマール獲得の意思はない」と公式に宣言するほどで、「ヴィニシウスもネイマールとのプレーを熱望!」などと見出しを打ちたいメディアの誘導的な質問にも、チーム事情との兼ね合いに配慮した形で答えるなど、大人な一面を見せた。                                                     

 レアル・マドリッドと言えば、かつてのブラジル代表の名センターフォワード、ロナウドが所属してチームとして有名だが、「ロナウドは、僕が幼い頃にプレーしていたのをちょっと覚えているくらいなんだ。僕が彼の10%でも良いプレーができて、みんなを喜ばせることができたら最高だね」と謙虚に語った。
 ヴィニシウスはまだ18歳ということもあり、レアル・マドリッドは、より出場機会の多い他チームにレンタルし成長を見守るだろうと予想する声も多い。また、レンタル先は同じスペイン1部リーグで、マドリッドが本拠のラーヨ・バジェカーノや、マドリッドからも近いヘタフェになるのではないかと見られている。仮にヘタフェにレンタル移籍が決まれば、ロシアワールドカップで大きく評価を上げた、日本の柴崎と共に戦うことになる。(20日付トルセドーレスより)

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