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ブラジル高知県人会=創立65周年式典、盛大に祝う=「県費留学・研修を絶やさずに」=若手も積極的、順調な世代交代

鏡割りで記念の節目を祝った。左から2人目が片山会長

鏡割りで記念の節目を祝った。左から2人目が片山会長

岩城副知事

岩城副知事

坂本副議長

坂本副議長

 ブラジル高知県人会(片山俊一アルナルド会長)は「県人会創立65周年式典」を今月22日、聖市ピニェイロス区の同会館で行った。母県からは岩城孝章副知事、坂本孝幸県議会副議長ら11人が慶祝団として参列した。先人たちの遺徳を偲ぶとともに、創立100年までも見据えた積極的な世代交代で県人会の更なる発展を誓った。

 式典は午前10時に始まり、来賓として羽藤ジョルジ聖市議、太田慶子連邦下議代理の森ウィルソン氏、日系団体代表者らが出席。大崎康夫副会長による開会の辞の後、先没者への黙祷、日伯両国歌斉唱と続いた。
 片山会長は挨拶で県費留学生や来月予定のよさこいメンバーの訪日について触れ、「若い世代が日伯交流の懸け橋となり、県人会を活性化している」と強調。婦人部については「二、三世ばかりになったが、『鰹のたたき』や『姿寿司』『鯛の蒸し』など郷土料理を作っても一世に引けを取らない」と紹介し、「『いごっそう』(快男児)と『はちきん』(男勝りの女性)の精神で県人会の発展に努力したい」と締めくくった。
 続いて岩城副知事が尾﨑正直知事の祝辞を代読。「皆様がブラジル社会に確固たる基盤を築き、貢献していることは大きな誇り」と称えた。また、現在も受け入れている海外技術研修員について「次の世代を担う日系青年の中心になって、今後の県人会で活躍してほしい」と期待を寄せた。

県人会最高齢101歳の横井静香さんと岩城副知事

県人会最高齢101歳の横井静香さんと岩城副知事

 岩城副知事から県人会の功労者、片山会長、高橋晶子さん、森本美栄子さんに感謝状と記念品が贈呈され、さらに、22人の85歳以上の高齢者に表彰状が手渡された。最高齢101歳の横井静香さんが表彰された際は特に大きな拍手が送られた。高齢者を代表して謝辞を述べた井上章さんは「感謝の念に堪えない」などと年を感じさせないはっきりとした声で話した。
 その後、県人会から80歳から84歳までの高齢者への表彰状授与、母県から県人会に祝金・記念品授与などが続き、閉式となった。
 祝賀会では片山会長、慶祝団、来賓で鏡割りを行い、サンバショーで坂本副議長らが壇上でダンサーと一緒にステップを披露するなど大盛況となった。最後に望郷の念を歌った名歌謡曲「南国土佐を後にして」を全員で歌って閉会した。
 今式典は県連日本祭り最終日と同じ日に行われ、同祭には高知県人会もブースを出店している。片山会長は式典を終え、「今はほっとしている。日本祭りはすべて青年部に任せている。大変だったと思うがこれを経験にしてほしい。次世代にしっかりとバトンを渡し創立100周年も祝いたい」と話した。
 今回が初来伯となった岩城副知事は「最近は日本語を話せない日系人が増えていると聞いているが、県費留学や研修で訪日した若者は立派に日本語を使いこなしている。今後も日伯の交流を絶やさないよう県として努力しなくてはいけないと痛切に感じた」と話した。
 98年から12年間会長を務めた高橋一水さんは「現在の県人会は県費留学生・研修生が中心になって成り立っている。県人会の世代交代が順調に進んでいるのもこの制度のおかげ、絶対に無くさないで欲しい」と力を込めた。
 妻の高橋マリアさん(76、二世)は婦人部で30年以上、郷土料理を作り続けている。「みんなのために料理を作るのが生きがい。日本祭りで『鰹のたたきが年に一度の楽しみ』と言ってくれるお客さんがいるの。それを思うとがんばれるわ」と笑顔で話した。
 農業移民として58年にスザノに入植した森本勝一さん(83、香美市)は「80年代に初めて県人会に顔を出したときは高齢者ばかりだった。今のほうが若い人たちが盛んに活動しているよ」と感心した様子で話す。
 勝一さんは、仕事が落ち着き始めた90年代に母県から派遣された農業高校をホームステイさせたことをきっかけに、県人会活動に頻繁に参加するようになった。「息子は不定期な仕事で参加できていない。ただ退職後でも、若い世代を支援して間接的に世代交代に役立てるはず」と語った。


ブラジルとの懸け橋に=高知県知事 尾﨑 正直

尾﨑正直知事(県庁提供)

尾﨑正直知事(県庁提供)

 ブラジル高知県人会創立65周年記念式典がこのように盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。
 2008年にブラジルを訪問以来、再度、南米の地を訪問したいと願っておりました。この度こそは、ブラジルに赴き、直接皆様にお喜びを申し上げたいと思っておりましたが、公務により出席できず、誠に申し訳なく、また、残念に思っております。
 日本からブラジルへの移住は、本県出身の水野 龍氏などの指導のもとに始まりました。移住者やそのご家族の皆様は、気候や文化をはじめ、生活習慣や言葉などの違いから、並々ならぬご苦労をされたことと思います。幾多の試練と困難を乗り越えられ、ブラジル社会における確固たる基盤を築き、ブラジル国の発展に大きく貢献されましたことに深く敬意を表します。
 ブラジル高知県人会は、ふるさと高知への熱い思いを持った方々により、1953年に発足し、県人の方々の活動の拠点、あるいは会員相互の親睦と交流を深める心のよりどころとして、長きにわたり皆さまのご発展を支えてこられました。さらには、移住地と高知県を結ぶ懸け橋としても大きな役割を果たしていただいています。
 この度、65周年を迎えるにあたり、移住されました方々はもちろん、送り出された母県である高知のご親族の皆様など、多くの関係者の皆様が今日の日を迎えられましたことに心からお祝い申し上げますとともに、長年にわたって県人会の活動を支えられてこられました歴代役員の皆さまや会員の方々に、深く敬意を表します。
 母県であります高知県では、海外技術研修員を毎年お迎えしておりますが、日系社会の中心が三世へと移りつつある中、美しい日本語を話される研修員に大変驚かされます。また、どの研修員も非常に熱心で、しかも意欲的に研修に取り組まれています。
 このような研修員が、ブラジルに帰国後、次の世代を担う日系青年の中心となって、その活動をますます活発にしていただくことを期待しております。
 本日のこの意義深い式典を契機としまして、本県出身の移住者の皆様がさらに活躍の場を拡げられ、本県とブラジルの懸け橋として、これからもご活躍いただきますことをご期待申し上げますとともに、ブラジル高知県人会およびご臨席の皆さまのますますのご発展とご健勝を心からお祈りいたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。

スムーズな世代交代=片山アルナルド会長

片山会長

片山会長

 盛大にブラジル高知県人会創立65周年記念式典を開催出来ますのも、皆様方のご協力の賜物だと厚くお礼申しげます。
 母県高知県より岩城孝章副知事、坂本孝幸県議会副議長、並びに、梶原大介県会議員、泥谷光信土佐清水市市長、池田三男津野町長、門田登志和文化生活スポーツ部長、そして、行政に携わる方々11名の慶祝団をお迎えしております。
 110周年という記念の年に、高知県人会が創立65周年を迎えられたことを大変光栄に思い、誇りにかんじます。
 当会は1953年2月、サンパウロ、パラナ州の高知県出身者の有志67名で発足され、当時は会館もなく、ピニェイロスの吉本義清さんの自宅を事務所として使わせて頂きました。
 会館を持ちたい気持ちが盛り上がり、県の補助金と会員や関係者の好意で1986年6月に、ここを購入しました。会館が出来て、県人同志の友好と親睦が益々活発になり、県人会運営に励みが出てきました。
 ところが一世が少なくなり、一時期は活動が停滞しておりました。ですが7年前に県の海外研修制度で行ったOB研修生達の中で、「高知の文化を後世に残せないものか」との話がもちあがり、青年部を発足させて「土佐祭り」を開催しました。
 これが大成功し、人気が高まって、現在では市の公式行事に、一昨年からサンパウロ州文化環境局からも公式イベントに公認されました。
 もう一つ嬉しいことは、研修生でお世話になった者が高知県のよさこい祭りで踊った「よさこい鳴子踊り」をサンパウロで出来ないだろうかと、県人会でよさこい踊り部を設けて呼びかけたことです。県人子弟だけでなく他県人の子弟、非日系の希望者も集まり、練習を重ねてイベントがあれば踊りを披露し、評判になっています。
 その努力が認められ来月8月に高知県で開催されますよさこい祭りで「ブラジルよさこい鳴子踊り大使」に任命されて3名の若者が招待をいただいております。
 この様に高知県人会は世代交代をスムーズに進めております。県人会の発展と繁栄に忘れてはならないのは、縁の下の力になって会をささえてくれる婦人部の働きです。婦人部の方々はブラジル生まればかりですが、土佐の郷土料理を作れば一世の人に引けをとらないぐらい美味しいご馳走を作ってくれます。
 県人会の活動は地味で目立たないものでありますが、土佐のイゴッソウとハチキン魂で私たちは微力ながら県人会の発展の為に尽力する覚悟で御座います。これからも皆様方のさらなるご支援とご協力をお願い致します。

県人会65年の歴史=相互交流、母県との強い繋がり

 高知県人会は1953年2月21日、氏原彦馬、川上嵩、吉本義清らが中心となり、サンパウロ、パラナ両州の高知県人67人によって聖市ピニェイロス区のコチア産業組合の会議室で発足した。
 当初は吉本宅やコチア産組の会議室などで会合を開いた。会館を持たない代わりに、基金を運用して会員に特別な負担をかけなかった。創立記念の節目には各地の文協などを借りて式典を執り行うなど活発に活動した。
 母県との交流は55年に県知事が来伯したのを皮切りに、創立記念式典に慶祝団が来訪。ブラジルからは母県訪問団を結成し、各人の故郷に訪れるなど相互の交流を行っている。
 99年には水害に見舞われた母県に1万ドルの義援金を贈った。また、県費留学生制度は64年に始まり現在も続く。
 会館ができたのは1986年、母県からの補助と地方の支部を回って集めた資金などにより高級住宅地のピニェイロス区の物件を購入した。年月を経るたびに補修を行い、98年には婦人部の要請で台所とトイレを新装した。
 他方、立地条件が悪くイベントの開催が課題だったが、近年は「フェイジョアーダ祭り」や青年部が主体となって企画した「おきゃく」(土佐弁で宴会の意味)などで客を集めるようになり、賑わいを見せている。

県人会よさこいチームRYO=来月訪日、アンバサダー認定

祝賀会でよさこいを披露した「RYO」

祝賀会でよさこいを披露した「RYO」

 高知県人会のよさこいチーム「RYO Kochi Yosakoi-Brasil」のメンバー3人が来月、母県を訪問し「よさこいアンバサダー」に認定される。高知県は同地発祥の「よさこい祭り」を日本以外で普及・発信しているチームの代表を「よさこいアンバサダー」として認定し、「よさこい」の世界展開と国際交流の促進を目指している。これまでに13か国15チーム42人が認定された。
 「RYO」は2015年に県費研修生として母県に滞在し、その際によさこいを練習した川上カミーラさん(26、三世)が結成したブラジル唯一のよさこいグループ。現在は川上さんの友人を中心に18~31歳の若者約15人が参加する。
 今回アンバサダーとして選ばれたのは設立時からグループに関わっていた川上さん、フェリペ・ベティオ・グリオリさん(27)、アンドレ・タカシ・トミナガさん(28、3世)の3人。日本ではアンバサダーに認定されるほか、「第65回よさこい祭り」に参加する予定だ。
 川上さんは「アンバサダーに選ばれたのは本当にうれしい。自分たちが楽しむために始まったけど、今は観ている人を喜ばせたり、よさこいをやる人を増やしたりできればと思っている」と話す。「一番難しいのはメンバー探し。よさこいの良さを伝えられるように頑張りたい」と力を込めた。
 トミナガさんは「ブラジルではよさこいから派生したよさこいソーランのほうが有名。日本から帰国した後は、サンパウロ州外でも踊ったり、ワークショップを開いて教えたりしたい」と普及への意気込みを語った。
 片山会長は、「よさこいによる新しい日伯のつながりができたのは、とても価値のあること。8月の県人会のイベントで『RYO』によさこいを披露してもらうなど、高知の文化発信の要になりつつある」と話した。
 「RYO」は祝賀会で手製の衣装と母県から持ち帰った鳴子でよさこいを披露した。メンバーは笑顔で「よさこい鳴子踊り」など2曲を踊り、来場者から大きな拍手を受けていた。


慶祝団

県 副知事        岩城 孝章
県 秘書         田中 聖信
議会 議長        土森 正典
議会 秘書        竹崎 大輔
議会 議会        野町 雅樹
議会 議会        梶原 大介
県 文化生活スポーツ部長 門田 登志和
県 国際交流課課長補佐  澤村 則和
県 国際交流課主査    橋上 李保
土佐清水市長       泥谷 光信
津野町長         池田 三男


高知県人会 高齢者名

横井 静香 101歳
石本 壮寛  98歳
井上 章   85歳
森岡 和   98歳
本吉 兎喜子 92歳
正木 清寿  95歳
西森 栄樹  92歳
西森 さかえ 92歳
田村 昭一  90歳
小島 道雄  85歳
海治 一成  86歳
川上 公三  87歳
大和 正史  85歳
矢野 真一  97歳
大平 美佐子 97歳
大平 婦美  97歳
田中 芳子  94歳
川上 晧   89歳
武吉 七郎  86歳
北川 龍雄  85歳
森岡 愛子  93歳
石本 清恵  96歳


2018/19年役員
顧問      武吉七郎
名誉会長    高橋一水
会長      片山アルナルド
第一副会長   森本勝一
第二副会長   大崎康夫
第三副会長   甲藤マリオ
第一会計    山田良
第二会計    高橋美加
第一総務    文野雅甫
第二総務    盛岡正
第一書記    川上徳義
第一資産管理  堀川ジュリオ
第二資産管理  川上隆夫
第一娯楽    広瀬マリオ
第二娯楽    渡辺健
第一渉外    東加代子
第二渉外    片山明子
青年部長    甲藤マリオ
青年副部長   川上カーミラ
竜よさこい部長 川上カーミラ
土佐祭り部長  塩川ファビアノ
土佐祭り副部長 武田アウグスト
正監事     森本美栄子、武吉七郎、文野千恵
補充監事    雁田ミリアン、甲藤エレーナ

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