ホーム | コラム | 樹海 | 外観の美しさか、内面の美しさか

外観の美しさか、内面の美しさか

 最近、メディアを賑わしている話題の一つに、デニス・セーザル・バロス・フルタード医師(通称ドクター美尻)や、パトリシア・シウヴィア・ドス・サントス氏(通称パティ美尻、マッサージセラピスト)らによる美容整形やその被害者の話がある▼フルタード医師とその母親がリオ市の自宅で行った手術後に女性が死亡して以来、手術後に健康被害が出た、術部が変形して人前に出られない、離婚した、命を落としたまで、次から次に被害者の話が出てくる。恥ずかしくて人にも話せず、泣き寝入りしている人もいるだろうから、報じられているのはほんの一部のはずだ▼少量なら使っても良いが大量に使えば危険な材料を使ったり、工業用のシリコンを使ったりと、モラルを疑う報道に眉をひそめた人も多いだろう。だが、この手の話の被害者は、美尻や豊胸に憧れる女性だけではない。「たくましい」と言われたくて必死にトレーニングに励み、友人と出かける事さえなくなったパーソナルトレーナーなどの話も根は同じだ▼一連の話に、「外観にとらわれ易い」という人の性を感じてしまうのはコラム子だけか? この手の犯罪がはびこったのは、コラム子から見れば信じ難い金額を投じ、命や将来を危険に晒す人達がいるからだ。だが、本当にそれで満足し、幸福感を味わえるのだろうか▼貧乏人の僻みかも知れないが、内面の美しさやたくましさを備えた人達の方が、よほど魅力的だと思うのは間違いだろうか。人を泣かせて贅沢に暮らす人や、外観や人の目にとらわれて暮らす人より、家族や友人と泣き笑いし、自分の背丈に合った生活をする人の方がよほど魅力的だと思うのだが。(み)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジル》JBS社主兄弟の司法取引は罪深い「完全犯罪」2017年5月23日 《ブラジル》JBS社主兄弟の司法取引は罪深い「完全犯罪」  テメル大統領は20日午後3時前、緊急声明で「盗聴者は完全犯罪を行った」との異例の糾弾をした。ここから分かることは「JBSのバチスタ兄弟にはめられた」と大統領が激怒していることだ。ブラジルには「大物役者」がそろっていると思っていたが、今回ばかりは度肝を抜かれた。いくら政 […]
  • 「マリエーレ事件の謎と奇遇」の今後の展開は?2019年3月15日 「マリエーレ事件の謎と奇遇」の今後の展開は?  12日、事件発生1年を直前にしたタイミングで、リオ市会議員マリエーレ・フランコ氏の殺害実行犯が逮捕された。だが、「これで解決」ではなく、むしろ、これからの展開が注目だ▼思えば殺人事件に関して、マリエーレ氏殺害後の伯国内での反応ほど奇妙なものを見たことは、コラム子の人生 […]
  • 県人会は一世と共に滅びるべきなのか?2019年3月12日 県人会は一世と共に滅びるべきなのか?  47都道府県人会はいつまで揃っているのか――ブラジル日本都道府県人会連合会の役員会の呼びかけで2月23日に行われた「京都会の昼食会」を取材しながら、そう考え込んだ。  その時、鹿児島県人会の上園モニカみちえ会長は「ブラジルは世界で唯一47都道府県すべての会が揃ってい […]
  • カーニバルで踏んだり蹴ったりのボウソナロ2019年3月8日 カーニバルで踏んだり蹴ったりのボウソナロ  伯国におけるカーニバルのデスフィーレ(パレード)は、伝統的に社会風刺の場でもある▼これはカーニバルというものの成り立ち上、どうしてもそうなってしまうものだ。元々、カーニバルは黒人起源の祭り。社会的弱者でもある、彼らの見方が優先されるのは自然な流れだ。また一方、デスフィ […]
  • 惨事や人ごみを悪用する輩達2019年3月7日 惨事や人ごみを悪用する輩達  サンパウロ市やリオ市でのスペシャルグループのサンバパレードは終わっても、ブロッコと呼ばれる集団による路上でのパレードはまだまだ続く▼「灰の水曜日」の6日にサルバドールで「アラスタン」と聞いた時、一瞬、根こそぎ強盗発生かと思ってしまったのは、ブロッコに参加した人達が軒並 […]