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サンパウロ市=クラコランジア移転か?=マルジナル・チエテ沿いの広い敷地に

 サンパウロ市のブルーノ・コーヴァス市長が、クラコランジアを、現在のセントロ(市中央部)からマルジナル・チエテ沿いの土地に移動させる意向があると、28日付現地紙が報じている。
 麻薬常用者の巣窟として知られるクラコランジアは、長年セントロにあり、ドリア前市長が取り入れた麻薬撲滅対策「レデンソン」の拠点となる施設もそこにある。
 コーヴァス氏は、それらの施設をマルジナル・チエテ沿いで、ショッピングセンターやチエテのバスターミナルにもほど近い、クルゼイロ・ド・スル大通りに移そうとしている。
 これは、現在クラコランジアのある地域に、新しい病院の本部や高層アパートを立てる計画があるのに、麻薬常用者がたむろしているため、それを嫌う人たちが、市に移転を迫っているためだ。
 移籍予定地は、ドリア氏が始めたプログラム用の敷地の10倍の面積があり、既に、「アテンデ」と呼ばれる、麻薬常用者用施設の建設がはじまっている。「アテンデ」は、常用者に対する宿泊や食事のサービス、入浴サービスなどを行っている。
 コーヴァス市長は、新しい場所に施設をたてた時点で、セントロの「アテンデ」を閉鎖する予定だが、クラコランジアで麻薬常用者の世話などを行っている人たちは、常用者たちが住みつく場所は麻薬を容易に手に入れられる場所であり、常用者向けのサービスが提供される場所ではないことを認識しており、常用者たちが新しい施設に移る前に現在の施設を閉鎖することになる可能性があることを懸念している。

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