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《ブラジル》セアラー州の暴動終らず=銃撃戦で強盗犯6人死亡

強盗団と軍警との間で銃撃戦が起きた農園(24日付G1サイトの記事の一部)

強盗団と軍警との間で銃撃戦が起きた農園(24日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】1日に発足したセアラー州新政府が刑務所管理局を新設、管理の厳重化や犯罪者の分離収容停止などの方針を打ち出した事に反発した犯罪組織が2日夜から起こし始めた暴動が続く中、24日未明に軍警と強盗団の銃撃戦が発生、6人が死亡、4人が負傷するという事件が起きたと同日付現地紙サイトが報じた。
 軍警と強盗団の銃撃戦が起きたのは、24日午前5時頃。パウマシア市で強盗を繰り返していた一味が隠れ家として使っていた農園に軍警の特殊部隊が乗り込んだところ、ハンモックやマットレスに横たわっていた男達が武器を手に抗戦。6人が死亡、警官も含む4人が負傷した。負傷者の容態は明かされていない。
 軍警は死亡した犯罪者らが使用していた銃器類(リボルバー5丁、ライフル2丁と銃弾)や携帯電話などを押収した。
 同市では昨年7月、マラングアペ市との境に近いコミュニティで、後ろ手に縛られ、頭を撃ち抜かれた5人の遺体が見つかるという事件も起きている。犠牲者の内、3人は家族(父親と息子2人)で、残る2人は同州内陸部の町の住民だった。
 この事件では、窃盗や殺人、強姦で起訴、断罪されたが、刑務所を脱走した男性が殺害を免れて逃亡。警察はこの男が本当の標的だったと見ている。犠牲者5人の内4人は、マラングアペ市で起きた殺人事件への関与が疑われていた。
 24日未明の銃撃戦と2日からの暴動との関連性は不明。フォルタレーザ市では23日夜、6人組がガソリンスタンドを襲おうとしたが、顧客の1人が銃で応戦したため、賊の1人がガソリンを撒いたものの、放火には至らずに逃げるという強盗未遂事件が発生。同市では、爆発物らしきもの発見との通報で警察が出動する騒ぎやバンの焼き討ちも起きた。
 同州では既に、バスなどの公共交通機関や、市役所、学校、橋、銀行、警察、変電所といった施設の襲撃事件が239件起き、容疑者414人が逮捕、拘留されている。また、暴動を指示したと思われる犯罪組織の幹部35人を州外の連邦刑務所に移送、治安部隊の大量派遣、退役警官の再登用などで、暴動の件数はかなり減ったが、ここ1週間も3~9件/日の被害が報告されている。

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