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CKC農業連携会議=日本から専門家、若手会議も=中南米5カ国から95人参加=ペルー参加、継続に意欲示す

記念の集合写真

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 日本の農林水産省が中央開発株式会社(以下CKC、本社=東京)に委託する「平成30年度中南米日系農業者等との連携交流・ビジネス創出委託事業」の会議が今月4、5両日、聖市の宮城県人会会館で開催された。昨年4月から再スタートした同事業には、伯国、亜国、パラグアイ、ボリビアに加え、ペルーからも新しく出席し、95人の参加者が各事業や研修の報告を行った。今回は若手日系人の育成を図る目的として、初めて日本から専門家の澁谷喜久氏を招致し「若手農業者等の会議」も行われた。

 聖州ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ市在住で、花の訪日研修を受けた小阪リナさんは「花の見方がガラリと変わった」と言う。「花という、人の感情や生死に関わるものを扱っていると改めて痛感した。今回学んだことを自分のマーケティングで活かしたい」と発表した。
 これは5日午前に行なわれた中南米5カ国の農業者が集まる連携強化会議中の、日本で研修を行った若手農業者ら7組の事業報告の一幕。
 初めて参加したペルー日系人協会組織部の仲宗根フアンカルロス部長は、「今年は移住120周年を迎える。他の中南米と一緒に学べる機会は貴重だ、今後もプロジェクトに参加し学びたい」と語った。さらにサンタイザベル&サントアントニオ・タウア農村組合、COANA農協、TSグループ、DAIZU社も初参加だった。
 4日午前には、研修生OBを中心とした組織J―AGROによる「第1回若手農業者等の交流会議」が行われた。同会議では、各日系農業者団体が抱え、今年中に解決を目指す課題を抽出し、専門家の澁谷氏のアドバイスを交えて意見交換を行った。参加した佐藤エミリアさんは、議論した内容を受けて「農業ビジネスでは、市場の状況を知り、競争性を考えることが大事だと学んだ。また、グループで行う場合、皆で協調することも大切」と感想を語った。
 農林水産省の国際交渉官の安原学氏によれば、昨年3月まで同事業では、日系農業団体で中心的役割を担う人に対し育成・研修を実施。一定の割合で成果が出ていると言う。昨年4月からは、各農業団体から推薦を受けた若手を対象に、研修後5年以内で8割以上がリーダー又はリーダー候補生になるような追加支援を行っている。今年の4月からは、本年度の6千万円から6100万円に予算を増やし、更に力を入れる方針だ。
 開会式では、CKCの山口達朗聖事務所長が開会の挨拶を行い、農水省の安原氏、在聖総領事館の中野直樹副領事、在パラグアイ日本国大使館の榮智樹二等書記官、在亜日本国大使館の田畑篤史二等書記官、JICAブラジル聖出張所の佐藤洋史次長がそれぞれ開催に向けて祝辞を述べた。


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 4日に行われた「中南米日系農業者等との連携交流・ビジネス創出委託事業」の第2回若手会議では、日本で研修を行ったOBを中心に熱心な議論が行われた。日本の専門家である澁谷氏は、「若い担い手が少なくなっているのは、農業家にとってビジネスチャンス」と強調。志ある担い手同士で協調し、競争性や外部の状況踏まえながら積極的に経営に取り組んで欲しいと語った。澁谷氏は、日本の研修でも研修生の面倒を見ていたが、今回初めてコンサルタントとして来伯。6日からは、伯国の農家を見学に回っている。ブラジルの農業を学び、プロジェクトの精度を上げることに役立ててほしいところだ。

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