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本物の和牛がついに上陸=こだわりの味、輸入第1号

和牛を取り出すシンボ氏と大久保所長

 昨年2月に輸入解禁となった日本産和牛。今月11日には正式に市場に流通する和牛がグアルーリョス空港に到着し、14日に通関した。牛肉大国ブラジルで販売目的の日本産和牛の輸入は初めて。

 輸入したのは、マルセロ・シンボ氏(三世)が経営する「プライム・カーター社」。輸入された和牛は、食肉事業を展開するサンキョーミート社の鹿児島県産伊藤和牛284キロだ。

 同社はブラジル産牛肉の取り扱いのほか、アルゼンチンやウルグアイなどから牛肉を輸入し、国内22州、550店舗以上に卸している。

 シンボ氏は「ブラジルはもともと牛肉大国だが、ここ3~4年で市場が大きく変わった。グルメを扱うテレビ番組の影響で、中間所得層が高級肉に関心を持ち始めている」と説明。

 さらに「日本産和牛は、外食店、小売店へ卸すほか、インターネットを通じた直販を考えている。小売価格は検討中だが、現在ブラジルで流通する高級肉の10倍程度になるかもしれない」と語る。

 サンキョーミート社の木嶋亨専務は「ブラジルは世界有数の牛肉消費大国で、牛肉にこだわりを持ち、肉の味に敏感な方が多い。すでに普及しているブラジル産WAGYUとは品質が異なる本物の和牛をブラジル人にも楽しんでいただけるよう、普及に努めていきたい」とコメントをしている。

 

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