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《ブラジル》モザンビークに消防士ら到着=ミナスでの救助活動の実績買われ

モザンビークのベイラ空港に到着した消防士達(Corpo de Bombeiros/Divulgação)

 1月25日にブラジル南東部のミナス州ブルマジーニョで起きた鉱滓ダム決壊事故で活躍した、同州の消防士と国家治安部隊(FNB)隊員、各20人が、モザンビーク時間の1日午後0時48分(ブラジリア時間では朝7時48分)に、同国ソファラ州のベイラ国際空港に到着した。

 在モザンビーク大使のカルロス・アウフォンソ・プエンテ氏と、ブラジル陸軍砲兵隊のモイゼス・ダ・パイション・ジュニオル大佐に迎えられた一行40人は、ブルマジーニョでの実績を買われ、3月29日にミナス州パンプーリャ空港を出立。3月にモザンビークを襲ったサイクロン・イダイによって、甚大な被害を受けた地域での救助活動に携わる。

 サイクロン・イダイは3月4日にモザンビーク海峡で発生。3月6~8日にモザンビーク北部を

(左から)ミナス州消防隊のラファエル・コゼンデイ大佐、プエンテ大使、パイション・ジュニオル陸軍大佐(Corpo de Bombeiros/Divulgação)

横断してマラウイに侵入し、大洪水をもたらしたが、その後、モザンビーク海峡まで後退。この時にマダガスカルが大きな被害を受けた。海上で勢力を増したサイクロンは再び、進路を変え、3月14~16日にベイラを直撃後、ジンバブエにも侵入した。

 再上陸後も、勢力が衰えるまでの間、洪水や家屋倒壊などを次々に引き起こし、モザンビークとマラウイ、ジンバブエの3カ国での死者は計815人とされている。

 内501人はモザンビーク国内での死者だ。また、広域にわたる洪水などで、病院なども機能しなくなっている中、コレラが流行。3月31日現在で確認されたコレラ患者は既に500人を超えている。

 また、避難を強いられた人々はモザンビークで170万人、マラウイで100万人、ジンバブエで25万人、マダガスカルでも1千人余りとされている。

 ベイラ市は特に被害が大きく、大規模な水不足や食糧不足が起きている上、コレラやマラリア、腸チフスなどの感染症リスクが高い。また、現在も避難出来ずに取り残されている人々が数万人規模でおり、数日前には洪水の水面に浮ぶ遺体も数多いと報じられた。

 現在までに、国連世界食糧計画(WFP)や国連児童基金(ユニセフ)などの国際機関や南アフリカ、欧州連合(EU)などが支援活動や援助物資の供与を決定。ブラジルも、災害時の捜索や救助活動ならびにその管理のエキスパートである消防士とFNB隊員計40人の派遣を決めた。ブラジル人消防士達は15日間の予定で、モザンビークでの支援活動を行う事になっている。(1日付G1サイトなどより)

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