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ポルト・アレグレ日本祭り写真グラフ=現地文協が先導して手作り=徐々に団結して現在の姿に

開会式の鏡割りの様子

 今月17、18両日、南大河州都ポルト・アレグレ市の軍警察学校にて「第8回日本祭り」が開催された。非日系人がほとんどを占める約3万人が来場し、会場は活況を呈した。
 日本祭りを主催する実行委員会(樋渡ミルトン実行委員長)は、南日伯援護協会(谷口浩会長)、ポルト・アレグレ文化協会(菅野妙子会長)、商工会議所(和田好司会長)、青年会、婦人会の日系5団体で構成。

 谷口南日伯援協会長によれば、2012年に当時の文協(菅野和寿会長)が、「一世がいる間に、日本文化を普及・継承できる形を作ろう」と日本祭り開催を提案。同市の日系人は5、6千人と言われており、多くないものの若い戦後移民が多く、精力的に実現へと動いた。
 だが最初の開催に際しては「集客が見込めない。失敗するだろう」と当時の南日伯援協が協力を拒否。在ポルト・アレグレ領事事務所に協力を求めるも、「領事事務所の名前は出さないでくれ」と突き放した対応だった。当日は会場内で南日伯援協が家族慰安敬老演芸会を開き、領事事務所関係者も壇上に立ったものの、文協単独での開催になった。

 それでも第1回は1万人以上が来場、大成功といえる結果を収め、第3回からは各日系団体が共同で実行委員会を設立。回を重ねるごとに来場者数は増えていった。
 同地では外部の運営会社を通さず、実行委員会とその関係者のみで運営している。バザリスタの出店依頼から会場の装飾、展示やステージ発表の構成・準備まで全て行う「手作りの日本祭り」となっている。
 第1回当時は文協幹部として、以降も日本祭り運営の中心を担う谷口さんは「当時の南日伯援協は非協力的で腹も立ったが、今では自分が南日伯援協会長だよ」と豪快に笑い声を上げた。
 今では同地コロニアが結集して、地域全体を盛り上げる一大イベントになっている。

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