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《リオ市・マリエーレ市議殺害事件》検察庁が捜査連邦化を請求=黒幕TCE評議員へ捜査の手=ミリシアと昵懇、捜査妨害か

マリエーレ氏の壁画(Tomaz Silva/Agência Brasil)

 昨年3月に起きたリオ市議(当時)のマリエーレ・フランコ氏殺害事件を、市警の管轄から連警へ引きわたすことと、殺害命令を出した疑惑が持たれている元リオ市議、州議で、リオ州会計検査院(TCE―RJ)の評議員(停職中)のドミンゴス・ブラゾン氏(民主運動・MDB)らへの捜査請求を、連邦検察庁のラケル・ドッジ長官が17日に高等裁判所(STJ)に対して出した。18日付現地紙が報じている。
 今回、検察庁がブラゾン氏の捜査請求を出したのは、既にマリエーレ氏殺害事件の捜査で押収された殺害実行容疑者らの携帯電話のワッツアップから、ブラゾン氏と、マリエーレ氏を殺害したミリシア(民兵)団体「エスクリトーリオ・ド・クリーメ」が連絡を取り合っていたことが判明したためだ。
 さらに、同氏が検査院の補佐官として雇っていたジルベルト・リベイロ・ダ・コスタ氏(元連警)、軍警のロベルト・フェレイラ氏(通称フェレイリーニャ)、弁護士のカミーラ・ノゲイラ氏、連警のエーリオ・クリスチアン氏も合わせて捜査するよう、検察庁は求めている。
 彼らは殺害事件において、偽の犯人を作り上げることで捜査妨害を図った疑いが持たれている。具体的には今年の5月、フェレイリーニャ氏が市警に対し、ミリシアのオルランド・クリシカ氏とリオ市議のマルセロ・シシリアーノ氏の2人が犯人だと申し出ていた。
 その際、「2人が実際に殺害計画について話すのを聞いた」とフェレイリーニャ氏は主張したが、対立するミリシア・グループを陥れるための罠だった容疑が浮上している。フェレイリーニャ氏の背後にコスタ氏やクリスチアン氏の存在があったと見られている。
 ブラゾン氏はリオ市西部の貧困街の出身で、1996年にリオ市議に当選。98年からは州議を4期つとめている。2015年にはTCEの相談役に当選している。
 兄のペドロ、シキーニョ両氏も州議、下議と政治一家。ミリシアとの強いつながりは以前から指摘され、政敵への威嚇行為がかねてから噂されていた。TCE委員5人が2017年に逮捕・停職させられた際の汚職捜査疑惑者の一人だ。
 この請求の判断はSTJにかかっている。今回、検察庁がマリエーレ事件を連邦の管轄に移そうと試みたのは、事件に強い人権侵害があることに加え、ブラゾン氏に裁判特権があり、STJ管轄のためだ。リオ州検察局は、連邦検察庁の判断に難色を示しているという。

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