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アルゼンチン大統領選=フェルナンデス氏が当選=マクリ氏の追い上げ及ばず=新自由主義経済への反発強く=ボウソナロは早くも拒絶反応

当選を決めたフェルナンデス氏(Reuters/Agustin Marcarian)

 27日、アルゼンチンで大統領選が行われ、クリスチーナ前大統領を副候補に据えた、ペロニズモ、左翼ポピュリズムのアルベルト・フェルナンデス氏が現職のマウリシオ・マクリ氏を抑え、一次投票のみで当選を果たした。マクリ氏を強く支持していたボウソナロ大統領は当選を認める声明を拒むなど、重要な貿易国である両国の関係の行方を気にさせる結果となった。28日付現地紙が報じている。

 8月に行われた予備選挙でも、フェルナンデス氏は47・79%でマクリ氏の31・80%を大きく上回っていた。このため、今回の選挙もフェルナンデス氏が圧倒的に有利と見られていた。
 だが、27日の投票での差は想像より小さく、フェルナンデス氏48・10%、マクリ氏40・37%となった。同国の法律では、1位が45%以上を獲得すれば決選投票の必要がなくなるため、この時点でフェルナンデス陣営の勝利が決まった。
 2007年12月~15年に大統領をつとめたクリスチーナ氏にとっては、4年ぶりの政権返り咲きとなる。
 同国では伝統的に、ペロン大統領(1945~56、73~74年)を受け継ぐ「ペロニズモ」と呼ばれる労働者寄りの政治の流れが強い。2015年に行われた大統領選では、クリスチーナ政権での汚職疑惑や財政悪化で、企業家出身のマクリ氏が当選。これが南米の右傾化、保守化に先鞭をつけていた。
 だが、新自由主義路線で財政立て直しを期待されたマクリ氏が、逆にハイパー・インフレを招いてしまい、度重なるゼネストを起こされた上、債務返済期限延期を宣言するなど、同国経済は破綻状態となってしまった。
 また、この10月は、エクアドルやチリでも、新自由主義経済を推進する政府に対して民衆が長期の大規模デモを行うなど、南米規模で逆風が吹いていた。
 この結果を受け、かねてから熱烈にマクリ氏を支持してきたボウソナロ大統領は、フェルナンデス氏の大統領選当選を認めなかった。
 ボウソナロ氏はクリスチーナ氏がルーラ氏やジウマ氏といった労働者党(PT)政権の大統領と懇意の仲であったことを嫌い、「マクリ氏が負けたらアルゼンチンがベネズエラになる」などと発言。マクリ氏敗北となった場合は、南米共同市場(メルコスル)からのブラジルの離脱もほのめかしていた。
 また、アルゼンチンでの政権交代は国際的にも懸念されていたこともあり、同国中央銀行はペソの暴落を防ぐため、ドル買いの制限を行った。

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