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「ウチナーンチュの日」祝う=沖伯音楽融合の演目も=母県から「ルンルンバルーン」

開演から会場を一気に盛り上げた琉球國祭り太鼓

 ブラジル沖縄県人会とブラジル沖縄文化センター(共に上原ミウトン定雄会長)は「ウチナーンチュの日」(知念悠司実行委員長)を27日午後、聖市リベルダーデ区の沖縄県人会本部にて開催した。県人会青年が沖縄伝統芸能を披露し、伝統芸能とバルーンアートを組み合わせたパフォーマンスグループ「ルンルンバルーン琉球舞踊」も母県から来伯出演。会場には約800人が詰め掛けた。

 第1部では青年らが太鼓、舞踊、民謡、古武道など沖縄伝統芸能を披露。第2部では来伯したルンルンバルーン琉球舞踊が色鮮やかな風船を用い、観客を巻き込んだパフォーマンスを披露。会場は終始熱気に包まれ、立ち見客も見られた。
 各芸能団体が豪華出演。琉球國祭り太鼓の『ミルクムナリ』で開演し、響きわたる太鼓の音と掛け声に場内が沸いた。観客を一段と盛り上げたのは、琉球民謡保存会ブラジル支部のバンド演奏。エレクトリック・ギターに三線を組み合わせ、伯国歌手の楽曲を歌唱しながら「イーヤーサーサー」と沖縄音楽の掛け声を加え、沖伯融合を見せた。

斉藤氏と上原さんによる仲里節

 玉城流扇寿会斉藤悟琉舞道場の斉藤代表と上原フェリペさんは、男女の愛情をしっとりと演じ、観客は見入った。玉城流玉扇会城間和枝琉舞道場の『童馬小』では、子どもらの無邪気な演舞に、時折会場からは温かい笑い声も聞こえた。
 三線などの演奏に合わせた空手やヌンチャクなど武道を取り入れた舞いなどもあり、最後はレキオス芸能同好会エイサー太鼓による大迫力の演奏で、客席の拍手はしばらく鳴りやまなかった。
 ルンルンバルーン琉球舞踊のステージでは、観客を誘うように軽快なリズムでたたくパーランクー(片面張りの小さな太鼓)、息のぴったり合った演舞、演者の豊かな表情に、観客は拍手と歓声を送った。海をテーマにステージを青や緑の風船で彩り、風船で作った花笠などを衣装に取り入れた。年長者や子どもらに風船をプレゼントし、好評を博した。

ルンルンバルーン琉球舞踊による『海のチンボーラー』

 1997年に与那嶺正吉が伯国で作詞・作曲し、玉城流玉扇会二代目家元・玉城秀子が沖縄県で振り付けを行った『サンパウロ小唄』では、聖市の風景などを織り込んだ歌詞と陽気な演舞に、観客は酔いしれた。
 フィナーレでは、観客も配布された風船を叩いて楽器のように音を出したり、曲に合わせて振り回したり、会場は一体となってウチナー芸能を満喫。最後は観客も立ち上がり、口笛を響かせながらカチャーシーを舞ってみせた。

バルーン花笠をもらい、笑顔でカチャーシーを踊る来場者

 知念実行委員長(23、三世)は「このイベントのために、皆がウチナー精神を遺憾なく発揮して成功できた。ウチナーンチュの催しの意義を再認識した」と達成感に満ちあふれた様子。
 「様々な沖縄伝統芸能が見られた。『沖縄』という絆で集まったことが素晴らしい」と来場者の普天間洋子さん(57、二世)も興奮気味に話した。ステージ前でカチャーシーを披露した城間シズさん(92、沖縄県)は「一緒に踊れて本当に楽しかった」と疲れも見せず満面の笑顔を浮かべた。
 16年の「第6回世界ウチナーンチュ大会」で当時の沖縄県知事・故翁長雄志氏が、10月30日を「世界ウチナーンチュの日」として制定を宣言。それに合わせ、17年から県人会で同イベントを行っている。


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 「ウチナーンチュの日」に来伯出演した「ルンルンバルーン琉球舞踊」は、3年前に演出家の富田めぐみさんを通じてバルーンクリエーターの仲宗根麗さんと玉城流玉扇会が共演したことから始まった。以降、欧州でも披露。今回はペルーと伯国で5公演を行った。仲宗根さんは「今回の南米公演が海外では初めて沖縄県人がいる舞台。盛り上がりが段違いだった」と南米沖縄コミュニティに驚いた様子。「また来たいと思います」と笑顔で話した。観客は風船をたたいて振り回して参加し、大いに盛り上がった今公演。演者も来場者も共に楽しい公演だった。

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