ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》犯罪防止法が来週正式発効=ラヴァ・ジャットの常套手段が禁じ手に=安易な無期限勾留は困難=クーニャ元下院議長らの大物も釈放?

《ブラジル》犯罪防止法が来週正式発効=ラヴァ・ジャットの常套手段が禁じ手に=安易な無期限勾留は困難=クーニャ元下院議長らの大物も釈放?

ボウソナロ大統領(左)とセルジオ・モロ法相(Isac Nobrega/PR)

ボウソナロ大統領(左)とセルジオ・モロ法相(Isac Nobrega/PR)

 【既報関連】昨年12月上旬に議会が承認し、同月25日に裁可された犯罪防止法が、23日に正式施行となる。14日付現地紙は、「犯罪防止法は、ラヴァ・ジャット(LJ)作戦でも多用された無期限勾留措置の規定を大きく変更した」と報じた。

 ポ語の直訳では「予防的勾留」となる逮捕命令は、逃亡や証拠隠滅「予防」のために出されるが、実際には、被疑者を「無期限に」勾留することにもつながりうる。
 無期限勾留とされている被疑者には、エドゥアルド・クーニャ氏、セルジオ・カブラウ氏、ジェデル・ビエイラ・リマ氏、レナト・ドゥケ氏、パウロ・ビエイラ・デ・ソウザ氏などがいる。
 犯罪防止法には、「証拠隠滅や逃亡の恐れなどを理由とする無期限勾留の適用には、その正当性を示すような、新しいまたは最近の具体的な事実(犯罪)が存在することを証明しなければならない。また、無期限勾留措置は90日毎に継続の是非を審議される」とも書かれている。「最近の」という文言は既存の刑事訴訟法には書かれておらず、あまり古い容疑での勾留が認められなくなる可能性がある。
 LJ作戦では、被疑者が被告になる前に、無期限勾留か、期限付勾留を告げられることが頻発した。逮捕理由も、報奨付供述で名が挙がっただけのことが多く、それが何年前の違法行為であってもお構いなしだった。  
 報奨付供述による、しかも古い容疑で逮捕された最近の例の一つは、19年3月に逮捕されたテメル前大統領の例だ。同氏はその後、人身保護令で釈放された。
 セルジオ・モロ法相はLJ作戦が始まった2014年から18年まで、無期限勾留命令を頻繁に出してきた。同法相は判事時代、犯罪の規模や再犯の可能性、逃走や証拠隠滅の危険性を考えれば、無期限勾留は妥当と主張していた。
 しかし、これには多くの弁護士や裁判官からの批判が出ていた。その中心人物はジウマール・メンデス最高裁判事だ。
 サンパウロ総合大学(USP)法学部教授で、刑事事件弁護士のアラミロ・ベルード氏は、「無期限勾留措置の乱発は難しくなるだろう」と語った。LJ作戦で逮捕された容疑者の勾留を、地裁より上級の裁判所が解くように命じた根拠の大半は、「容疑が古過ぎる」だった。
 また、ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団のチアゴ・ボッチーノ教授も、「無期限勾留という措置を正当化するための条件が厳しくなった。これは重要な変更点」としている。同氏はまた、「無期限勾留措置の継続の是非を90日おきに審議する点も重要な変更点で、国内の拘置所過密収容問題を緩和させる効果がある」としている。
 「容疑が新しいものでなければならない」(=余りに古い容疑では無期限勾留が認められない)に関して、検察側は、LJ作戦で圧倒的に多い資金洗浄は、「昔のこと」と片付けられる性質ではなく、「最近まで継続的に行われていた犯罪」と理解されるはずとした。

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