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法定アマゾン=森林伐採の増加傾向続く=WEF報告書もリスク扱い

法定アマゾンでの森林伐採増加傾向を示すグラフ(14日付G1サイトの記事の一部)

法定アマゾンでの森林伐採増加傾向を示すグラフ(14日付G1サイトの記事の一部)

 国立宇宙研究所(Inpe)が14日、昨年12月の法定アマゾンの森林伐採は前年同月比183%増と発表した。アマゾンの森林伐採は、世界経済フォーラム(WEF)の「グローバルリスク報告書」でも経済リスクとして言及されたと、14、16日付ブラジル国内サイトが報じた。

 Inpeのデータは、伐採をリアルタイムで把握するDeterと呼ばれる伐採監視システムによるもので、12月の数字は、森林伐採増加傾向が続いている事を示す。

 昨年は森林火災が国際問題となった後、軍なども導入した効果が表れた10月が前年同月比5%減だった。だが、それ以外は、7月278%、8月222%など、増加を記録。Deterによる観測では、昨年の伐採面積は9165・6平方キロで、4946・37平方キロだった18年より85・3%増えた。

 アマゾンの森林伐採やその後の森林火災は国際社会からの非難の的で、WEFが21~24日のスイス、ダヴォスでの会議前に発表したグローバルリスク報告書では、2018年の調査で、アマゾンの森林伐採による経済損失(経済リスク)を300万ドル(1200万レアル)と試算した事にも触れている。

 今年のダヴォス会議のテーマは「持続可能な世界」で、今年度版の報告書では初めて、今後10年間に発生する可能性の高いリスク5項目が全て環境関連となった。

 5項目とは、洪水や暴風雨などの異常気象、気候変動防止(緩和)の失敗、生物多様性の喪失や生態系崩壊とそれを防止するための資金の枯渇、地震や津波などの大規模な自然災害、人為的な環境災害となっている。

 アマゾンの森林伐採や森林火災は、第3、第5項目と密接に関係する。だが、ボウソナロ大統領は昨年12月10日、公有地への不法侵入者による不法伐採が2500ヘクタール未満で、いくつかの条件を満たした場合は土地の所有を認めるという暫定令を出した。

 この暫定令は直ちに、「不法な手段による土地分譲などを認める」「公有資産の損失を招く」などと批判された。国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチも14日に、不法伐採を監査する予算の削減やアマゾンでの違法行為を容認する言動や暫定令などを挙げ、現政権の政策を批判する報告書を出している。

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