ホーム | ブラジル国内ニュース | サンパウロ州にもアマゾン伐採の影響=カンタレイラの貯水量45%

サンパウロ州にもアマゾン伐採の影響=カンタレイラの貯水量45%

1月14日現在の南東部と中西部の水力発電所のダム平均貯水率(全国電力システム運営機構のデータ、16日付G1サイト掲載)

 サンパウロ総合大学環境エネルギー研究所とポルトガルのポルト大学で教鞭をとるペドロ・コルテス氏によると、法定アマゾンでの森林伐採増加が、ブラジル中西部を潤し、南東部や南部の水系に水をもたらす雨の量にも影響を与えていると19日付G1サイトが報じた。

 国立宇宙研究所(Inpe)は14日、昨年1年間の法定アマゾンの森林伐採は9165・6平方キロで、18年の4946・37平方キロ比85・3%増と発表した。この数字は伐採をリアルタイムで把握するDeterによるもので、公式データではない。

 だが、昨年11月に発表された18年8月~19年7月の公式データも、前年同期比で29・5%増の9762平方キロだったから、増加傾向は拍車がかかっている。

 熱帯雨林のアマゾンでは、地中深く張った根が吸い上げた水が水蒸気となって雲を形成。この雲は気流で運ばれ、アマゾンはもちろん、南部や南東部にも雨を降らす。

 この論理で行けば、森林伐採や森林火災で水蒸気が減り、雲の形成が抑えられると、南部や南東部の雨が減るのだ。伐採や焼畑の後にできる牧草地は地表の水分しか吸い上げず、大気中の湿度はかなり落ちる。

 サンパウロ大都市圏750万人の水源であるカンタレイラ水系の貯水率は20日現在で45・2%で、15年同日のマイナス23・6%や16年の12・5%、14年の24・4%より、状況はよい。だが、水資源庁の基準では40%未満は警告、40~59・9%は注意だし、10年同日は96・8%、11年同日も96・2%だったことを知る人には、「安心」の言葉は程遠い。

 また、アマゾン上空の雲が減り、南東部や中西部の雨が減ると、水力発電量に影響する。16日付G1サイトによると、14日現在の両地域の水力発電所のダムの平均貯水量は21・05%で、15年の18・94%以来の低水準だという。昨年同日の平均は28・52%だった。

 水力発電所のダム貯水量が減れば、火力発電が増え、電気料金が高くなる。国家電力庁などは今年も深刻な電力不足は起きないというが、1月の電気料金は昨年12月に続く黄旗(10キロワット/時あたり1・34レアルを追加徴収)だ。昨年1~4月は貯水量にゆとりがあり、追加料金徴収はなかった。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • ≪記者コラム≫本紙サイトの使い方とPDF版購読の薦め2020年11月24日 ≪記者コラム≫本紙サイトの使い方とPDF版購読の薦め  「10月になってから配達がひどくなった」「11月の新聞が一回も来ていない」「古新聞がまとめてドサッとくる」など、読者からの苦情の電話を毎日お聞きして、本当に心苦しい。サンパウロ市地域は本紙モトケイロが配達して回るから、変わらない。  だが、それ以外の地域の新聞配達を […]
  • 【特集】オンライン=日本移民シンポジウム初開催=「日本文化の継承への課題」等=原田清弁護士ら熱く討論2020年11月14日 【特集】オンライン=日本移民シンポジウム初開催=「日本文化の継承への課題」等=原田清弁護士ら熱く討論  汎ソロカバナ日伯連合文化協会青年部と、国際NGO「国際キフ機構」ブラジル支部(KIFブラジル)が主催する「ブラジル日本移民シンポジウム」が、7日(土)午後2時から4時半までオンラインで初開催された。モデレーターの原田清弁護士を中心にして、現代における日本移民の歴史の意義や、ど […]
  • 東西南北2020年11月5日 東西南北  3日に行われた米国大統領選は稀に見る大接戦となり、4日昼現在でも7州で決着がついていない。3日から翌4日朝にかけては、ブラジルでもテレビ、新聞共にこの話題一色。ブラジルの場合、ボルソナロ大統領がトランプ氏を敬愛している関係だけに、同氏が勝利するか否かで対米関係が大きく変わって […]
  • 秋の叙勲=多彩な分野から12人受勲=安部元下議、山村氏、ヨコタ氏ら=音楽、交流、金融、学術など2020年11月4日 秋の叙勲=多彩な分野から12人受勲=安部元下議、山村氏、ヨコタ氏ら=音楽、交流、金融、学術など  日本政府は秋の叙勲受章者を3日に発表した。ブラジルからは邦人叙勲5人、外国人受勲7人の12人が受勲した。受勲者と功績は次の通り。(敬称略)   【日本国大使館推薦叙勲受章者】 〈邦人叙勲〉 ▽平駒治(89)=旭日双光章=元ブラジリア日伯文化協会会長、 […]
  • ■訃報■元サンパウロ新聞デスク 田中敬吾(たなか けいご)さん2020年10月14日 ■訃報■元サンパウロ新聞デスク 田中敬吾(たなか けいご)さん  元サンパウロ新聞社会部次長(デスク)の田中敬吾さんが10日夜11時半、入院先のサンタクルス病院で急性腎不全のために亡くなった。行年89歳。通夜と葬儀は11日に親族だけで執り行った。四十九日法要は11月28日(土)10時から別院日伯寺(Av. Paula […]