ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》大統領がワインガルテン氏の留任擁護=連警捜査開始が囁かれる中=連邦政府内部は解任希望

《ブラジル》大統領がワインガルテン氏の留任擁護=連警捜査開始が囁かれる中=連邦政府内部は解任希望

ボルソナロ大統領(Wilson Dias/Agencia Brasil)

 【既報関連】5日付本面で報じた大統領府社会通信局(SECOM)のファビオ・ワインガルテン局長の不正疑惑は、連邦警察の正式な捜査対象となったが、ボルソナロ大統領が、周囲からの強い反対を押し切って同局長をかばおうとしていると、5日付現地紙が報じている。
 ボルソナロ大統領は5日、渦中のワインガルテン氏に関して、「これまでにも増して、ふさわしい仕事をやってくれている」と褒め称えた。
 これは、4日付現地紙サイトや5日付フォーリャ紙などが、ワインガルテン氏に関し、「連邦検察庁の要請を受けて連邦警察が捜査を開始」と報じたことを、大統領自らが打ち消したことを意味する。
 ワインガルテン氏は1月15日にフォーリャ紙から、自身がかつて社長を務め、現在も95%の株式を保有している企業「FWコムニカソン」の口座に、SECOMと契約のある大手のテレビ局や広告代理店が継続して毎月のように支払を続けていること、さらに、支払を行っている企業に対する連邦政府の広告の支出額が増えていることが報じられ、問題とされていた。
 連邦検察庁は先週、連邦警察に対し、この件に関する捜査をはじめるよう、要請を出した。これに輪を掛けて、4日にはワインガルテン氏が就任時に、これらの企業との関係を申告していなかった事実も報じられ、事態は悪化している。
 これを受け、連邦政府内では、「これ以上放置すれば、連邦政府に対する世間からの印象が悪くなってしまう」として、ワインガルテン氏の早期解任を求める声が強くなってきている。しかも、それを推し進めているのは、軍と福音派閥という、連邦政府内でも強い力を持つ二つのグループだという。
 彼らはすでに、ワインガルテン氏に代わる局長として、ジャーナリストのアレッシャンドレ・ガルシア氏や、大統領府広報担当のオタヴィオ・レゴ・バロス氏を薦めているという。
 だが、5日のボルソナロ氏の発言は、そうした周囲からの動きをけん制するものとなった。ワインガルテン氏はボルソナロ氏との個人的な付き合いから、昨年2月のイスラエル訪問の際、大統領に帯同し、周囲を驚かせた。SECOM局長への就任は、その2カ月後の出来事だ。
 同氏を巡る疑惑は、収賄や公金着服、行政法違反などで、具体的な捜査には、連邦警察だけでなく、連邦会計検査院(TCU)も乗り出すことになる見込みだ。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 東西南北2020年10月16日 東西南北  サンパウロ市の市長候補で、現時点の世論調査で支持率トップのセルソ・ルソマノ氏が、13日に開かれたサンパウロ州商業協会の会合で、「クラコランジア(麻薬常習者の密集地区)の路上生活者は入浴しないからコロナに対する抵抗力がより強い」と発言し、物議を醸した。入浴とコロナへの抵抗力との […]
  • 《ブラジル》交通法改正案を承認=免許証有効期限が10年に=違反ポイント40に拡大2020年10月15日 《ブラジル》交通法改正案を承認=免許証有効期限が10年に=違反ポイント40に拡大  ボルソナロ大統領は13日、交通法改正案を一部拒否権を行使しつつ裁可した。14日付連邦官報に掲載された同改正法では、運転免許証(CNH)の有効期限延長や、ポイント数を40に拡大することなどが盛り込まれている。公布から180日後に発効。13日付G1サイトなどが報じた。 […]
  • 《ブラジル》行政改革は来年に持ち越し=下院議長が見解を示す=経済省も税制改革先延ばし2020年10月14日 《ブラジル》行政改革は来年に持ち越し=下院議長が見解を示す=経済省も税制改革先延ばし  マイア下院議長(民主党・DEM)が11日、行政改革は2021年に持ち越されるとの見解を示したと同日付現地紙サイトが報じた。経済省も9月末に、選挙が近い事などを理由に諸改革にまつわる動きを止めているため、税制改革も来年以降になる見込みだ。  マイア議長の発言はグローボ […]
  • 《ブラジル》コロナ死者数15万人突破=3週連続で感染減少だが高止まり2020年10月14日 《ブラジル》コロナ死者数15万人突破=3週連続で感染減少だが高止まり  世界保健機関(WHO)は13日、ブラジルでのコロナ感染が減速傾向にあるとの見解を表明した。ただし、ブラジルの感染者や死者は今も高どまりの状態にあり、12日の感染者は510万3408人、死者も15万689人に達している。  WHOの見解は13日付のTVニュースなど […]
  • 東西南北2020年10月14日 東西南北  12日の「子供の日」直前の10日、新型コロナの感染拡大で3月21日から営業を停止していたサンパウロ大都市圏の伝統的な遊園地シダーデ・ダス・クリアンサスが営業を再開した。サンパウロ大都市圏と他の5地区は外出規制が第5段階中の4番目の「緑」になり、文化施設などの営業再開が可能とな […]