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県連代表者会議=会場拡張の是非で議論白熱=岐路に立つ日本祭り拡大方針

挨拶する山田会長

 ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)の「1月度代表者会議」が1月30日、文協ビル内の県連会議室で行われた。今年の日本祭りが会場を拡大する方針であることに対して、複数の県人会代表から疑問を呈する声が再び上がり、谷口ジョゼ日本祭り実行委員長(和歌山県)などから説明が行われるも、白熱した議論となり、15日に行われる「集中セミナー/日本祭りの将来はどうなる?」(Imersao do Festival do Japao)に持ち越されることになった。

 谷口実行委員長は、全県人会が食のブースに出展する理想に向けて努力しているが、すでに3県が出ないことが確定していることを報告し、15日のセミナーで皆と存分に話し合って解決の糸口を探りたいと述べた。

 このセミナーは午後1時から5時まで県連会議室で初開催される。2025/30年の頃にはどのような日本祭りになっているかを皆で展望することにより、今、県人会はそれに向けてどうするべきかを話し合う場となる。35人限定。申し込みは担当者(lina@festivaldojapao.com)まで。

 谷口実行委員長は宣伝戦略を改革して、入場者目標として2万人増を打ち出した。昨年が19万2千人だから21万2千人となる。その分、場所が狭くなるから会場を4千平米増やして4万8千平米にすると説明した。

 市川利雄前実行委員長は1月にリオ市で開催された「第3回リオ祭り」を視察した結果を報告。主催はG/LRioCentro社で、日系イベント興業会社Tasaが実際の企画運営を担当し、地元のリオ州日伯文化体育連盟が全面的に食などの部分を支援協力するという体制。

 「リオ祭りはビジネス基本だから、やり方が全然違うが、参考にすべき点もある。例えば入場券はサンパウロよりずっと高い。県連日本祭りでは入場券の15~20%は関係者・協力者への無料招待券にあてられるが、リオでは無料招待券はわずか数%だと聞いた。また県連日本祭りの食のブースの値段は20レアルより安いモノもけっこうあるが、リオでは20レアル以下の食べ物はない」と報告した。昨年の県連日本祭りの入場料は28レアルだったが、リオは40レアルだ。

会場拡大に疑問を呈する川添会長

 その後、今年の日本祭り会場を広げる点に関し、長崎の県人会の川添博会長が疑問を呈した。「入場者をこれ以上増やしても県人会にはメリットがない。長崎チャンポンを作るのは現状の1100食が精いっぱい。1300食作れと言われても応じられない。日本祭りをやるには500万レアル近いお金が動く。にも関わらず、県連に残った利益はわずか数万レアル。規模を拡大するのでなく、大きさはそのままで利益を残すための工夫をもっとするべきでは」と提言した。

 広島県人会の吉広ロベルト貞夫会長は、県人会が支払う日本祭り出展費用が、毎年どれぐらい増えているかを表にして説明した。2017年は1万3136レアル、2018年は1万4025レアル、2019年は1万9106レアルと増大しており、「お好み焼きの値段を上げるなどで売り上げを増やすのは難しい。負担に耐え切れない。再考してほしい」と訴えた。

 山田会長は「時間の関係で、ここでは結論が出せない。その点は改めて15日に、じっくりと話し合いましょう」と締めくくった。

  

□大耳小耳□関連コラム

    ◎

 リオ祭りを主催する「G/LRioCentro社」を検索してみたら、フランス系の国際的展示場運営会社で、県連日本祭り会場を運営するエキスポ・サンパウロ社も系列会社だ。つまりサンパウロ市でたとえれば「会場であるエキスポ・サンパウロ社自体が主催して、日系イベント会社が企画運営、県連は食のブースなどを協力するだけ」という体制だ。つまり完全にビジネスベースのイベント。日本文化に人気があり、集客力のあるイベントとして利益が出ている間はガンガン開催するが、利益が出なくなったらそれきり開催されない可能性が高い。県連日本祭りは過去赤字になったことも何度もあるが、その危機を県人会が力を合わせて乗り越えてきたからこそ現在まで続いている。ボランティアが何千人も集まるのは、県連役員が無報酬でがんばっているからだ。たしかにリオも「日本祭り」の一種だが、ビジネスを基調としたそれは多少毛色が違うことは間違いない。

 

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