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人文研=10年ぶりに紀要を発刊=高知移民、満州引揚者ら考察

 サンパウロ人文科学研究所(本山省三理事長)は、10年ぶりとなる紀要第8号『人文研』(178頁)を昨年11月に発行した。人文研関係者や公募により寄せられた論文・研究ノートが掲載されている。若手研究員らが調査成果を定期的に発表していくことの重要性を訴え、再刊行の運びとなった。
 内容は次の通り。▽寄稿論文「人文研前史―サンパウロ人文科学研究所の成立をめぐる史的考察」(長尾直洋)には、同50年誌に書いてないこぼれ話、人文研前史などが書かれている。
 その他、論文「高知県から耕地へ、そしてコチアへ―『伯剌西爾行移民名簿』にみる高知県渡航許可移民の傾向』(村中大樹)では高知県出身者の出身地と配耕先の相関性を論じたもの。
 研究ノート「ブラジルにおける戦後日本移民研究の再検討―満州引揚者の再移住に注目して」(白石香織)。
 ポルトガル語論文では、50年代のアマゾン移民史を研修したDissertação “Nikkeys na Amazônia durante a década de 50: seus impactos e influências” (A.J.H. Garcia Neto) 、ブラジル日本移民史料館の展示内容について論じたDissertação “Imigração japonesa: musealização de um processo histórico (1978-2017)” (Bianca Mayumi Saijo)、Relatório sobre a pesquisa: Bolsista do CENB 10/2016-09/2017 Incorporação Contestada: Um estudo comparativo sobre as conexões transnacionais entre os imigrantes italianos e japoneses no Estado de São Paulo no início do século XX (Hiroyuki Shibta)など。
 購入希望者は人文研(電話=11・3277・8616/メール=contato@cenb.org.br)に連絡の上、サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会ビル3階の人文研事務局(R. São Joaquim, 381, 3° andar, sala 35 – Liberdade)で受け取れる。価格は50レアル。
 日本在住の購入希望者向けに、今後日本支部でも販売が行われる予定。

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