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世界が本当に小さくなった…

 このところ、世界が本当に小さくなったと思わされる事が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大や、世界大の株式暴落もその中の一つだ。
 かつての日本移民は荷物と共に、船で何十日もかけてやって来た。それが飛行機による移民になり、本人達が着いた後、船便の荷物が追いかけて来るようになった。通信も船便から航空便、メール、携帯電話のアプリと急速に迅速化。その分、地球の裏側の出来事も瞬時に伝わるようになった一方、自分の時間がなくなったと嘆く人もいる。
 人や物の動きの拡大と迅速化は経済活動の拡大や活性化も招く。だが、世界経済に占める役割が大きい中国を震源地とする新型コロナウイルスの感染は、患者の拡散や拡大だけでなく、製造業や観光業などを含む経済活動にも大きな影響を与えている。
 地元で作った物を地元で消費していた時代なら考えられない事だが、グローバル化が進んで他の地域への依存度や競合性が高まると、他国での出来事が及ぼす影響は半端ではなくなる。
 従来から、市や州、国の境を越えた経済圏形成や病気の感染拡大はあった。だが、繋がりがより密になり、世界が小さくなった事で、かつてなら地域限定の出来事で済んだ可能性のある事が世界中を巻き込むようになった。その一例が、新型ウイルスの感染拡大や原油価格下落に伴う株式市場暴落という印象が強い。
 水を入れたお盆の中央に触れて波を起こすと、波の輪が広がるが、震源地は動かなくなる。コロナウイルスや原油価格下落による波もいつか沈静化するはずだが、大波で難破する船や犠牲者が最小限で済むよう願わされるこの頃だ。(み)

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