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コロナ検査少ないブラジル=1千人あたり僅か0・63人

 英国のオックスフォード大学が作成したデータに基づいてBBCニュースブラジルが行った国際比較によると、ブラジルは新型コロナウイルス感染検査が少ない国の一つであることが分かった。
 ブラジル保健省によると、ブラジル国内の公共医療機関では、4月20日までに13万2467件の新型コロナウイルス感染検査の解析が行われた。また、解析中の検査も5万6613件あった。検査終了の13万2467件と結果待ちの5万6613件を合わせると18万9080件だ。
 検査数18万9080件は、ブラジルの総人口でみると、1千人あたり0・63人で、キューバ(2・65)、チリ(6・43)、パラグアイ(0・83)、ペルー(4・44)、アルゼンチン(0・76)、エクアドル(1・15人)などのラテンアメリカ諸国と比べても低率だ。もちろん、ドイツ(25・11)、イタリア(23・64)、アメリカ(12・08)などと比較すると遥かに少ない。
 人口1千人あたりの検査実施人数が最も多いのはアイスランド(127・58)で、ルクセンブルク、バーレーン、エストニア、イスラエルが続く。ブラジルは国別ランキングには入っていないが、「10万人あたり0・63人」をランキングで見ると、75カ国中60位だ。
 調査報告書には、「新型コロナウイルスの正確な感染者数を知っている国は一つもない。分かるのは、検査を受けた人の中で何人が陽性だったかだけで、実際に感染した人の数は各国政府の公式発表よりはるかに多い」と記されていた。
 新型コロナウイルスの真の感染範囲がわかれば、政府はその情報を使用して、コロナの蔓延を防ぐためにより適切な公共政策を策定し、患者やより脆弱なグループを隔離することができると専門家たちは述べている。
 ブラジルでは、重症急性呼吸器症候群(SARS、ポルトガル語ではSRAG)による入院が急増中だ。例えば、3月15日~21日の7日間では8千人以上が入院したが、昨年の同時期はの入院患者数は1千人だった。保健省によると、この時期にSARSで入院した人の内、新型コロナに陽性反応を示したのは780人だけだったとしている。
 記者会見で、ブラジル当局は検査の数が足りていないと認めた。問題の一つとして、世界中で検査キットの需要が高まっており、検査キットが手に入りにくいという事情があるとした。
 ブラジルでは、社会隔離政策の徹底を進めるマンデッタ前保健相が、科学を軽視するボウソナロ大統領と対立して解任され、ネウソン・タイシ氏が就任したが、同新保健相は、大量の一斉テストの可能性を否定。「一斉テストは必要ない、限られたテストでも、その結果を、感染者の分布や症状の現れ方などを知るサンプル検査として分析すれば、全体を見渡すことが出来る。それを基に方策を練れば、効果的な策を実施できる」と語っている。
 世界保健機関(WHO)は3月に、世界各国に対して、新型コロナウイルスの世界的大流行と戦うために、国民に対して集団試験を実施するように要請した。WHOのテドロス事務局長はこの時、「徹底的に検査を行い、陽性者と濃厚接触者を特定した上で、その人々を隔離すれば、感染連鎖を断ち切ることが出来、感染拡大を防げる」と語っていた。
 この作戦を最も徹底的に行い、成果を上げた国の一つが韓国だ。韓国は欧州の国々が行っているような、厳しい外出禁止令を出す代わりに数百万人の国民を検査した。これにより、今では、感染発覚者も死者も大きく減少している。(24日付BBCブラジルより)

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