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《ブラジル》政治的混乱と保健相不在の中でコロナ死者2万人突破!近日中に感染者数世界2位か

聖市エリオポリスの臨時病院開設に立ち会うドリア聖州知事(Governo do Estado de São Paulo)

 【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大が続き、21日夜の保健省発表の感染者は31万87人、死者は2万47人となった。24時間での感染者増加は1万8508人で、前日の1万9951人より少ないが、死者は1188人増え、過去最多となった。死者1千人超えは19日の1179人に次ぐ2度目だ。保健大臣が任命されないままコロナ対策は混迷の中にあり、政治的混乱とあいまって事態は悪化の一路をたどっている。20~22日付現地紙、サイトが報じた。
 21日までに感染者が出ている市は全国で3488(全体の62%)で、人口1万人未満の市でも227市で感染者が出ている。内陸部や過疎地域でも感染者が出始めた事で死者が出ている市の数も増え、人口1万人以下の市でも50市で死者が出ている。
 内陸部の小さな町でも感染者や死者が出始めた事は、緊急時の対応が難しくなる事を意味する。これらの町は医療設備も不十分で、ICU(集中治療室、ポルトガル語ではUTI)のある病院に行くには4時間かかる人が780万人もいるからだ。
 特に深刻なのはアマゾナス、パラー、マット・グロッソ諸州で、州民の20%以上がこのような条件下にいる。このような条件の市や、ICU占有率の高い市では、入院待ちの間や移送中に亡くなる人も出ている。 
 人口100万人あたりの感染者数(感染率)が6134で全国一高いアマパー州は、19日現在のICU占有率が100%で、新たな患者が収容出来ない。21日現在の同州での死亡率(100万人あたりの死者数)は179だ。
 アマゾナス州も発生率が6千を超えた(6120)が、同州は臨時病院開設などでICU占有率が79%に落ちた。ただし、死亡率391(死者1630人)は全国一。市単位の死亡率上位20市中、15市はアマゾニア、パラー(北部)、5市はセアラー、ペルナンブコ、マラニョン(北東部)で、アマゾナス州の市は一時の13市から9市に減ったが、現場の状態はまだ厳しい。
 ブラジルの感染者や死者の増加が止まらないのは、社会的隔離採用の遅れや不徹底が原因といわれる。社会的隔離の必要性は世界保健機関も早い時期から主張していたが、ブラジルでの同策採用は感染源が特定出来ない市内感染の認定後。その後の調査では、ブラジルの市内感染は最初の感染者確認(2月26日)の3週間前に起きていた事が判明している。
 同様の事は米国でも指摘されており、21日付ニューヨーク・タイムズ紙は、米国が1週間早く社会的隔離を採用していれば、5月4日現在の死者は6万5307人より3万6千人少ない2万9410人だったという研究結果を発表した。研究者達は、同日のニューヨークの死者も、1万7581人ではなく2838人で済んだはずだという。
 22日午前中の統計での感染者数1位は米国の161万人(確認待ち2万5千人)で、ロシアの32万6千人、(同8849人)、ブラジルの31万人(同1万8508人)が続く。増加数が多いことから近日中にブラジルがロシアを抜くとの見方も出ている。また、ブラジルの死者は、米国の9万5087人、英国の3万6042人、イタリアの3万2486人、フランスの2万8215人、スペインの2万8001人に次ぐ、世界6位だ。

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