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《ブラジル》最新調査がクロロキンの危険性指摘=軽症者に投与可能にした矢先

クロロキン(Marcelo Casal/Agencia Brasil)

 ボウソナロ大統領が保健省に命じて使用基準を変更させ、軽症者にも使えるようにしたクロロキンに関して、コロナ治療薬としての明確な効果は認められず、かえって命の危険を高めかねないという、国際的な調査結果が出たと、21日付現地サイトが報じている。
 ボウソナロ大統領は20日、クロロキンとその派生薬のヒドロキシクロロキンをコロナウイルスの治療薬として奨励し、統合医療システム(SUS)で、軽症の患者にも使用しても良いという、使用基準の変更を保健省から発表させた。
 だが、クロロキンの使用に関しては、4月に解任されたマンデッタ保健相が「重症患者にのみ、医師が付き添って正しい使用法で」の使用を認めただけで、軽症者への使用は正式には認められていなかった。タイシ前保健相は、クロロキンを奨励したい大統領に、危険性があると忠告したために圧力をかけられ、反発して辞任している。
 そんな矢先の22日、保健界では世界的な権威のイギリスの雑誌「ザ・ランセット」が、クロロキンに関する調査結果を出した。それによると、服用した人のうち、「11人に1人が亡くなっていた」との結果を得たとの報告を行った。
 同誌によると、この調査は世界6大陸の671の病院で2019年12月20日から20年4月14日まで行われた。

 同調査では、入院中の患者を(1)クロロキンのみを投与1868人、(2)ヒドロクロロキンのみを投与3016人、(3)クロロキンと抗生物質を投与3783人、(4)ヒドロキシクロロキンと抗生物質を投与6221人、(5)どの薬も投与しない8万1144人の計9万6032人で、臨床試験を行った。
 すると、(1)では16・4%、(2)では18%、(3)では22・2%、(4)では23・8%の人が死亡したのに対し、何も施さなかった人は9・3%が亡くなっただけだった。
 この研究では、人種、年齢、心臓病や糖尿病などの既往症があるかなどのファクターは除外している。
 また、クロロキンやヒドロキシクロロキンを服用したグループでは、不整脈などを引き起こす可能性も指摘されている。

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