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らぷらた報知=旱魃で干上がるイグアスの滝=水流緊急事態、森林破壊が原因?

アルゼンチン北東部の運輸の中心地ロサリオ付近のパラナ川(From Wikimedia Commons,)

アルゼンチン北東部の運輸の中心地ロサリオ付近のパラナ川(From Wikimedia Commons,)

 【らぷらた報知5月21日号】アルゼンチンメルコスール議会は、アマゾンを始め、パラナ川、イグアス川、ウルグアイ川、パラグアイ川の「水と環境の非常事態」を宣言するよう地域ブロックの国々に要請した。
 これはパラグアイとアマゾン周辺地域の森林破壊によりおこるもので、現在行われているプロジェクトを通じ、立法局は、管轄の国々とその関係機関にパラナ、イグアス、ウルグアイ川の現在の状況と将来に関するレポートを要求した。

 ブラジルに「生態系を危険にさらし、数百万の人々や種の生命を危険にさらしているアマゾンの森林破壊の即時停止を要請する」ようメルコスール亜国代表のセシリアブリット会長が声明を発表した。
 五十年振りの大規模な干魃でイグアスの滝は干し上がり、グアレグアイチュ川は徒歩で渡れるようになり、パラナ川の水位下降により、またアルゼンチン産業にも影響を及ぼした。
 ロサリオの港の周辺には20の穀物、石油、小麦粉の貯蔵と加工工場があり、世界最大級を誇る農業輸出複合施設がパラナ川の70キロの川沿いを覆っている。この旱魃現象によりパラナからのパイプラインは、第1四半期に2億4390万ドルの損失を被り、またパラナ川の主要航路の土手が倒壊する事故や、航行の問題が起り現在2隻の浚渫船を使い港の整備にあたっている。
 これらの緊急設置としてアルゼンチンはイタイプ水力発電ダムを通過する水量を増やし、パラナ川のこの歴史的な水流不足を部分的に埋め合わせるよう要請しているが、専門家によると干魃により各ダムの水量が減っているため長期の排水増量には、限りがあるだろうといわれている。
 この減少に科学者達は、川沿い一帯に次のような甚大な環境影響を及ぼすことを懸念している。
①土壌の湿度は根のレベルを下回り、植生はストレス(花、果実、葉の落下)にさらされ、さらに草本植物は枯れ、発芽は起こらない。
②火災の危険性。
③魚は水が残っている場所に集中しているため、捕食者(アリゲーター、鳥、漁師)に対し多くの影響を与える。
④魚の卵は氾濫原のラグーンに分散できないため、それらは魚の「繁殖」領域に影響。
⑤水は土砂をすくなくするため、リン(土砂に付着した栄養素)は利用できず、プランクトンの生産性に影響。
⑥ロサリオ港での農作物輸送上の問題による損失は、現在2億4300万ドルと推定されてる。
⑦藻類(シアノバクテリア)の発生により水質の問題が発生する。
⑧代替の水源(たとえば地下水)を探す必要がある。
⑨都市からの下水は、減少した水量に流す為、汚染の影響が増大。
 ただエントレリオス州に多く植林されるユーカリプトは、比較的乾燥機に強いのが助かる。

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