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《ブラジル》「髑髏にナイフ」ブローチで物議=保健省ナンバー2が記者会見で

フランコ氏が5月25日の会見時に付けていたブローチ(Júlio Nascimento – 25.mai.2020/Presidência da República)

 保健省ナンバー2が髑髏(どくろ)にナイフを刺したデザインのブローチを付けて、コロナウイルス関係の記者会見などに登場していると物議を醸している。9日付現地サイトが報じている。
 問題となっているのは保健省ナンバー2にあたるエウシオ・フランコ氏で、保健相を代行しているエドゥアルド・パズエロ氏がスタッフとして登用した軍人のひとり。保健省内の軍人は陸軍大佐の同氏も含め、現在25人いる。
 タイシ前保健相が退任したことで、保健相代行となったパズエロ氏に代わって、同氏はナンバー2の地位に就いている。同氏はコロナウイルスの感染者数や死者数などを発表する保健省の記者会見にも出席しているが、スーツの襟に、保健省職員である事を示すブローチだけでなく、髑髏の真下から垂直にナイフを刺したブローチをつけていたことが明らかになり、物議を醸している。同氏が問題のブローチをつけて会見に臨んでいる写真も現在、出回っている。

 同様のブローチはヒット映画「エリート・スクワッド( Tropa de Elite )」でリオの警察特別部隊がつけていたことで有名になったもの。軍関係者が伝統的につけているものではある。
 だが、「髑髏にナイフ」は、その起源をたどるとナチス・ドイツの親衛隊SSに行き着くとの説もある。さらに、重装備で物々しいリオの警察特別部隊のイメージを「暴力の象徴」と結びつける世論も。そうしたことから、保健省の会見会場などでのフランコ氏のブローチ着用を不適正とする声もあがっている。

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