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東西南北

 25日に教育相に指名されたカルロス・アルベルト・デコテッリ氏。過激な言動で問題を起こしてばかりいた前任のウェイントラウビ氏に比べ、穏やかそうで学歴の豊富なインテリ派のイメージだったが、その学歴が詐称されたものだった疑惑が浮上している。まず「博士号をとった」とされていたアルゼンチンのロザリオ大学の学長が26日に、「最終論文が認められておらず、博士号は取得できていない」と発表。さらに、別の博士号を取ったとされていたドイツのヴッパータール大学も「そのような事実はない」と発表した。ボルソナロ政権では3人目の教育相も、すでに前途多難な雲行きになってきている。
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 ブラジル銀行連盟によると、コロナウイルスによる外出自粛期間中は、ネットによる銀行取引増加に伴い、犯罪も70%増えているという。同連盟によると、頻繁に見られる犯行の手口は、「ウイルス被害」「公共料金の責任者になりすました犯罪者による不正支払い請求」「フィッシング(他人のアカウントを借りての支払い)」の三つだという。経済活動が満足に行われず、どこも家計が苦しい中での犯行は、まったく許しがたいもの。十分に気をつけたいところ。
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 ペルー政府は26日、
コロナウイルス対策としての外出自粛令を、地域によって部分的な例外はあるが、今月30日で終了すると発表した。同国はいったん減少しはじめた感染者が再び増え、南米ではブラジルにつぐ世界7位の感染者数と世界11位の死者数を記録している。感染者は再び減少しているが、こうした発表には不安がつきまとう。果たしてうまくいくか。

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