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【2021年新年号】2021年に向けて=ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)会長 市川 利雄

市川会長

 新年明けましておめでとうございます。
 2020年は終わりましたが、コロナ問題はまだ、終わっていません。
 未来への可能性を秘め、繁栄の象徴でもあるといわれる子年の昨年、希望に満ちてスタートしました…
 しかし、2019年末、既存の科学技術や薬などは全く効果がない、伝染性が強く、とても危険な新型コロナビールスCOVID-19が中国で発生し、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言し、過去にないスピードで世界中に感染が広がりました。
 海外旅行はストップ状態になり、 ブラジルを含む多くの政府は、感染対策を強化し、ロックダウンを行い、国民の行動や商業活動も制限されました。
 高齢者からCOVID-19の犠牲となり、企業は事務所を閉鎖し、いわゆるホームオフィスを導入し、従業員は在宅勤務となり、高齢者は外出もままならず、子供や孫と会うことさえできなくなりました。
 同様にクラブも閉鎖され、県人会は通常業務ができず収入が大幅に減少しました。 カラオケコンテスト、スポーツ大会、料理を含む日本文化の祭典はすべて中止を余儀なくされました。
 今、その10か月を振り返り、その影響の大きさを改めて、実感します。事業の存続が不可能となり、従業員が職を失い、多くの企業が閉鎖を余儀なくされました。エレクトロニクスや流通部門など一部は業績を拡大しましたが、他の部門、中でもイベント部門は活動停止に追い込まれ、ブラジルのGNPは数パーセントも減少しました。
 同様に、ブラジル都道府県人会連合会(県連)も2020年7月に予定されていた第23回日本まつりを開催することができず、第22回が終わり、次を楽しみに待っていた方々には寂しい思いをさせてしまいました。このようなファンの皆様を想いを少しでも実現するために、11月7日に日本まつりライブをオンラインで開催し、わずかですが、日本まつりの熱気を味わっていただくことができました。
 また、今回の外出自粛という措置は、県連の代表者会議など、各種の会議や集会のバーチャル化を促し、会員の皆様などが参加しやすい時間帯に開催でき、より多くの皆様が参加できるようになりました。この形態は新しい会議のあり方として定着するものと考えています。
 今後は、会員同士が絆を深め、膝を交えた対話や人間性を感じることができるよう、バーチャル会議や対面式会議など多様な形態で会議を開催していきます。
 さて、今年はCOVID-19に対するワクチンが待ち望まれています。が、それは本当の解決策になるのでしょうか?
 2020年に日本に行けなかった多くの留学生や研修生は今年、2021年に訪日できるのでしょうか?ブラジルと日本の間の活動はいつ正常に戻るでしょうか?
 これらが解決に向かい、すべての活動が正常化され、2021年が皆様にとって良い年であるように心よりお祈り申し上げます。
 私たちすべてが健康かつ平和で幸福であり続けられますように。
  2021年元旦

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