ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》「あの選挙では不正があった」大統領は頑なにトランプ擁護=米議会議事堂襲撃事件の後も

《ブラジル》「あの選挙では不正があった」大統領は頑なにトランプ擁護=米議会議事堂襲撃事件の後も

6日の米国議事堂襲撃の様子(Twitter)

 6日、米国ワシントンDCのキャピトル・ヒル(連邦議会議事堂)にトランプ大統領の支持者が侵入し、死者4人、逮捕者50人以上を出した行為には、米国内だけでなく、国際的な非難が集中した。そんな中でも、ボルソナロ大統領はトランプ大統領とのつながりを主張し、トランプ氏が繰り返した米大統領選での不正を信じる発言を行って物議を醸した。7日付現地紙が報じている。
 キャピトル・ヒルではこの日、米国大統領選の最後のプロセスとなる選挙人投票結果の正式な集計と確認が行われていた。作業をはじめて間もない頃にトランプ支持者が議事堂内に大挙侵入。侵入者らはナンシー・ペロシ下院議長の事務所や上院の本会議場などに侵入した他、幾多の器物損壊行為を行った。
 その結果、護衛による銃撃などで4人が死亡、52人の逮捕者が出るなどの騒ぎとなった(議事堂侵入事件そのものでの死者は1人で、残り3人は侵入とは無縁との報道もある)。議事堂への攻撃は米英戦争の最中、英軍が襲った1814年以来207年ぶりのことで、同国メディアは「2001年の9・11テロ以来の脅威」とこの事件を報じた。
 ブラジル・メディアの報道によれば、この襲撃の母体となったのは、陰謀論「Qアノン」の信者と極右団体「プラウド・ボーイズ」の二つだという。彼らはこの日の朝、ワシントンDCの集会でトランプ大統領自身から「勝利が盗まれた」「弱気だと国は取り返せないぞ」と煽られ、議会まで行進し、抗議するように示唆されたという。
 この事件で、トランプ大統領は米国のメディアや歴代大統領をはじめとした政治家から強く批判された上、フェイスブックやインスタグラムへの投稿も禁止された。議会では、トランプ氏は統治能力を失ったとして、同氏更迭への動きも出ている。
 ドイツのメルケル大統領やイギリスのジョンソン大統領など、各国首脳からも批判が相次いだ。
 だが、ボルソナロ大統領はそんな中でも、トランプ氏を擁護する発言を行った。ボルソナロ氏は6日の暴動発生直後、「私とトランプ氏の関係を知っているだろ。実際にあの選挙で不正はたくさんあったんだ」と語り、「いくら言っても、マスコミは私が証拠もないのに不正があったとしゃべったと書き立てるがな」と皮肉った。暴動行為そのものに関しては何も語らなかった。
 選挙結果の確認は現地時間の午後8時頃に再開され、7日未明に、マイク・ペンス副大統領が選挙人団から受け取った投票結果を認定。当初から予想されていた通り、ジョー・バイデン氏が306人を獲得。232人のトランプ氏を上回り、第46代大統領になることが決定した。
 ボルソナロ大統領は7日午前中にも、「2022年の大統領選を紙の投票に戻さないと、今回の米国よりひどいことが起こるぞ」との発言を行った。
 米国の大統領選は紙の投票によって行われたものであり、10年以上前から導入されているブラジルの電子投票は安全性と不正防止の面を高く評価されている。
 世論調査では国民の73%が電子投票に賛成しており、最高裁も紙の投票への移行は「違憲」としている。

image_print

こちらの記事もどうぞ