サンパウロ州内陸部のフェルナンドポリス市で9日、同市の保健機関の担当者の訪問を受けた一家3代が揃って新型コロナの予防接種を受け、喜びを露わにした。
自宅で接種を受けたのは、107歳の母と90歳の娘、介護役で66歳の孫の女性3人だ。
孫のフランシスカ・ピニェイロさんは、市の職員が自宅まで来て接種を行ってくれた事への感激を、「私達にとって本当に特別な日だったわ。とっても幸せ! パンデミックのせいで、何カ月も大変な状態にいたの。買い物とか解決しなければならない問題がある時以外は外出しなかった.
それでも、ウイルスを自宅に持ち帰ったらと思うといつもビクビクしていたわ」と語った。
最初に接種を受けたのは107歳のフランシスカ・カンジダ・デ・パウラさん、次は90歳のアメリア・カンジダ・デ・ジェズスさん、最後が66歳で介護役のピニェイロさんだった。
ピニェイロさんによると、90歳の母親は意識もはっきりしており、会話や歩行も可能だが、107歳の祖母は視力が衰え、歩く事ができなくなって寝たきりの状態だという。
同市での接種対象はまだ90歳以上に限定されているから、一緒に受けられるとは思っていなかったというピニェイロさんは、自分も受けられた事を喜びつつ、「母と祖母は本当に苦労してきたから、これ以上、大変な目に遭わなくてよくなるのは当然でしょ?」と言葉をつないだ。
初回の接種を受けられた事で、一家は「安堵感」を味わっている。新型コロナウイルスへの感染を恐れ、外部の人々の訪問も受けられなくなっていたのだから、その喜びは格別だ。
「二人の世話をする事で二人から受けてきた恩を返しているの。幸い、誰も感染せずに来れたけど、これからもこうあって欲しいわ」というピニェイロさんは、2度目の接種を受け、より安全となる日を心待ちにしている。(10日付G1サイトより)