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東西南北

 サンパウロ州全域で15日から、別名「紫レベル」とも呼ばれるさらに厳しい外出規制がはじまっている。今回の規制強化でもっとも注目されているのは教会だ。一部の教会では外出自粛に反対し、集会を強行した結果、感染者や死者が出ている。カトリック教会では全国の聖職者1455人が感染し、65人が命を落としているし、ペンテコステ派の牧師が亡くなったとの報道もある。サンパウロ州では今回、宗教活動が生活必需の活動から外されたが、その解釈は各宗教のリーダーによって様々だ。ある教会は「ミサや礼拝などの集会停止」だから、集会はデジタル化するが、「個人的に祈ったりするために訪れる人は受け入れる」意向で、別の教会では教会の門戸を完全に閉めている。厳守は難しそうだが、その成果は?
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 英国型やマナウス型の変異株による感染確認で、サンパウロ州で最初にロックダウンを採用したアララクアラで、エジーニョ・シウヴァ市長が12日、「感染者が43%、入院率が28%、検査結果待ちが58%減った」と語っている。アララクアラは規制最初の7日間は交通機関やスーパーまで閉め、10日後にやっと、経済活動を再開しはじめた。同市は厳しい規制が功を奏した一例で、14日にはサンジョゼ・ド・リオ・プレットもロックダウンを宣言。地域の市長とも会合を持ち、地域で採用するかも相談中だ。ほかの地域でも好結果を得るか否かは、市民の協力にかかっている。
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 13、14日、当面では最後となるサッカーのサンパウロ州選手権が行われた。その中には、サンパウロがノヴォリゾンチーノに破れるという波乱の一戦も含まれている。サンパウロ州選手権は30日までは開催を中断。少なくとも3節分は遅れることになるが、これ以上遅れるか否かは、入院者や感染者の動向いかんとなる。状況改善を祈って待つばかりだ。

 

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