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特別寄稿=これで解決! 夫婦別姓問題=たまにはブラジル方式採用を=サンパウロ市  駒形 秀雄

愛を誓う新郎新婦(写真AC、投稿者FineGraphicsさん)

 日本では夫婦別姓の議論が盛んなようです。
 与党の自民党では、このための法規改正を目指した特別部会を設けて近く会合が持たれるとの事です。
 夫婦別姓とは、夫と妻がそれぞれ別の姓(苗字)を名乗れるようにしよう、という動きです。
 日本の法律では男と女が結婚した場合、その一方(大体は女側)が相手側の姓を名乗ると言う方式です。今まで、日本の人達はこれに従って名前(姓・名)を決めて来た訳です。
 例えば、花田もも子さんが、田中正雄さんと結婚した場合、花田さんは元々の(親の)姓を止めて「田中もも子」に変えると言う方式です。
 ところが最近、女性の地位が向上したせいか「私は結婚しても、今まで使い慣れた『花田もも子』のままで居たい。夫(田中正雄)と妻(花田もも子)が別の姓で良いではないか」と言う考えの人が多くなってきたのです。
 特に、既に自分の名前で広く知られている文筆家とかスポーツ選手などは、「それ迄多くの人に親しまれた独身時代の名前を、結婚後もそのまま使い続けたい」という要望が多い様です。
 問題にされているのはこれに対する反対論が相当にあるという事です。「夫(田中)と妻(花田)とが別々の姓を名乗っていては『家族』としての一体感が損なわれる」、あるいは「夫と妻は別の姓で良いとして、その子供たちはどうするのか? 兄は田中で妹は花田姓ではバラバラになってしまう。日本の優れた『家族制度』を壊すことになるぞ」というような意見です。

 田中家のジイチャン、バアチャン達は考えます。「田中の家は昔から何代も続いて来た名家だ。此処で自分の孫が皆、嫁の花田姓になったら儂らも入る『田中家の墓』は誰が守っていくのか」
 成程、日本の社会がこの問題の解決に長い間かけて『賛成X反対』の激論が繰り広げられ、決められずに来た理由も分かりますね。
 しかし、ブラジルに長く住む皆様には「これには良い解決策がある」と考えます。
 もうお分かりですね。ここは、人の名前(姓・名)は『姓』と『名』の二つの語彙とすると云う規則(法律)を変えて、『人の姓名は三つあるいは四つの語彙で構成して良い』とするのです。
 例えば、田中家の花嫁さんは『田中花田もも子』と名乗るのです。ブラジル名のある場合は『田中花田もも子エレナ』でも良いですね。
 ただ、これは契約書とか公式の場合に使う正式な名称で、普段の日常生活では従来通りの『花田もも子』のままで通せば良いのです。
 「なーんだ、そんな事なら私達、皆がやっていることじゃないか。簡単だ」となるでしょう。
 そうなんです。私達の住んで居るブラジル社会では全く『当たり前』の話なのです。
 例えば、大統領のジャイール・ボルソナロさんの公式名は、ジャイール・メシアス・ボルソナロですし、労働者党(PT)のルーラさんも全部言えば、ルイス・イナシヲ・ルーラ・ダ・シウバなのです。
 欧米系の名前も大体はこれと同じで、三つや四つの語彙の方が普通ですよね。
 これまで100年にもなる「日本―ブラジル」の文化交流の中で、今までは一方的に日本からブラジルへの方式導入でしたが、この辺でひとつ『ブラジル方式を』日本へ伝播し、「恩返し」を実現したいものですね。(皆様のご意見、感想を歓迎します。こちらへどうぞ→ hhkomagata@gmail.com)

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