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《ブラジル》クーニャ元下院議長が贈収賄工作でまた被告に=航空燃料の減税裏工作容疑で

クーニャ氏とフィリペリ氏(左から)(27日付G1サイトの記事の一部)

 ラヴァ・ジャット作戦に伴う収賄容疑で服役中の元下院議長、エドゥアルド・クーニャ氏が、元連邦直轄区副知事らと共に、航空機燃料の税金引き下げと引き換えに賄賂を受け取っていた容疑で起訴された。27日付現地紙が報じている。
 告発されたのはクーニャ氏と元連邦直轄区副知事のタデウ・フィリペリ氏(民主運動・MDB)、GOL航空の共同創始者のエンリケ・コンスタンチーノ氏、クーニャ氏のオペレーター(ルシオ・フナロ、アフラニオ・ロベルト・デ・ソウザ・フィーリョ、アルタイール・アウヴェス・ピント、シジニー・ロベルト・サボの4氏)だ。起訴を行ったのは連邦直轄区の検察局だ。
 今回の起訴は、今年2月に行われた連邦警察のアントノフ作戦が基になっている。同作戦は、ラヴァ・ジャット作戦で逮捕されていたフナロ氏の報奨付証言(司法取引)が発端になっている。フナロ氏の証言によると、コンスタンチーノ氏が2012年にGOL航空の投資家たちに対し、「クーニャ氏、フィリペリ氏に賄賂を払えば、航空燃料に対する商品流通サービス税(ICMS)を減額してもらえるとして、贈賄を呼びかけたという。フナロ氏は、企業家と政治家の橋渡し役だった。

 翌2013年、当時連邦直轄区副知事だったフィリペリ氏は燃料のICMSを25%から13%に下げる法案を提出。この法案は連邦直轄区議会にかけられ、承認されている。
 捜査の結果、フィリペリ氏はGOLから180万レアルを賄賂として受け取っていただけでなく、ラタン航空からも220万レアルの賄賂を受け取っていた事実が明るみになった。コンスタンチーノ氏もフナロ氏の供述内容を認めている。
 連邦直轄区地裁が検察局からの起訴を受理したため、7人は被告となった。フィリペリ氏の弁護士は無罪を証明すると語ったが、コンスタンチーノ氏の弁護士は捜査に協力する姿勢を見せている。
 また、GOL社はコメントを避けているが、ラタン社は起訴内容を知らされていないとした上で、捜査に協力するとの意向を表明した。

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