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《リオ市》検察がジャイリーニョ市議ら起訴=エンリ君の虐待死事件で

 【既報関連】リオ州検察局が6日、3月8日にリオ市で起きた4歳のエンリ・ボレル君虐待死事件で、リオ市議のDr.ジャイリーニョ容疑者とエンリ君の母のモニケ・メデイロス容疑者を起訴したと同日付現地サイトが報じた。
 エンリ君は当初、事故死と報告されたが、遺体に残っていた無数の傷跡や現場の状況、復活させた容疑者達の携帯電話の通信記録などにより、エンリ君が繰り返し虐待を受けていた事や、当日も脳内出血や臓器損傷を起こすような虐待を受けて死亡した事が確認され、起訴に至った。

 検察局は、ジャイリーニョ容疑者に対しては虐待と殺人、目撃者に虚偽の証言を強要した罪、モニケ容疑者に対しては虐待容認と殺人、文書偽造、目撃者への虚偽の証言強要の罪を適用している。エンリ君は14歳以下であるため、検察は殺人罪の刑をより重くする事も求めている。
 検察は、ジャイリーリョ容疑者はエンリ君がモニケ容疑者との関係を妨害していると考えて虐待し始めたとし、虐待を回避する術さえ持たない4歳児に繰り返し暴行を加えたと主張。遺体に残る傷跡は、残虐ともいえる虐待によって死亡した事を物語っているとした。また、モニケ容疑者は虐待について知っていながら止めさせなかったとして、その責任が問われている。
 市警と検察は、エンリ君に対する虐待の事実を知っていながら、最初の事情聴取では「何も知らない」と供述した乳母についても、偽証罪で捜査を進めている。

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