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オンライン将棋対局でより身近に=初ブラジル・ペルー将棋交流戦

ブラジル・ペルー将棋交流戦の様子

ブラジル・ペルー将棋交流戦の様子

 ブラジル将棋連盟、ペルー囲碁将棋協会、株式会社ねこまどが11日、オンラインイベント「ブラジル・ペルー将棋交流戦」を初開催した。伯秘両国を中心に31人が参加し、将棋を通じて親睦を深めた。ブラジル人将棋団体『Clube nacional de shogi』協力。
 ブラジル将棋連盟とペルー囲碁将棋協会が交流を持つのは、今回が初めて。両団体と親交を持つ、女流棋士の北尾まどかさん(株式会社ねこまど代表取締役社長)の提案で企画された。
 交流戦は、ブラジル時間19時にオンライン会議ツール『ZOOM』と国際将棋対戦サイト『81道場』上にて行われ、日本語、ポルトガル語、スペイン語の3言語で進行。約2時間に渡って、両国での将棋普及活動の紹介、北尾さんの解説付き初級・有段者対局、北尾さんへの質問会が行われた。
 参加したブラジルの照屋ケンジさん(三世、23)は「イベントを通じて将棋とペルーがより身近に感じられるようになった。また開催して欲しい」と感想を語った。
 交流戦の様子は、ねこまど社のYoutubeチャンネル『Komado Game Lab』の「ねこまど48時間テレビ」内で放送された。

「コロナ禍の活動例に」

 北尾さんはこれまで世界各地に直接赴いて普及活動を行ってきたが、コロナ禍の昨今はオンラインでの普及活動に注力。イベント開催にあたって「これまで両団体に交流が無かったと聞き、オンラインの力を活かして交流を持ってもらえたら、南米の将棋文化普及には必ずプラスになると思い提案させてもらった。コロナ禍でも可能な普及活動の良い一例になってくれたら嬉しい」と述べた。
 ブラジル将棋連盟の吉田国男会長は「これまで個人間での交流はあったが、団体としての交流は1948年の会創立来初めてのこと。貴重なきっかけをくれた北尾さんと協力してくれたペルー囲碁将棋協会に感謝したい」と話し、ペルー囲碁将棋協会のアルベルト・コハツ会長は「イベントは両団体の友好親善と将棋文化の普及に絶好の機会となった。関係者へ感謝したい」と語った。

試合結果は一勝一敗=時間切れ「リベンジしたい」

 初級・有段者代表対局は持ち時間5分秒読み30秒ルールで行われ、初級者戦にはヘベッカ・ヴィリャーヴァさん(伯国、26、三級)とレンソ・アルフィリ・デルフィノさん(秘国、39、三級)が出場。レンソさんがヘベッカさんの時間切れにより、勝利した。
 有段者戦にはアルヴァロ・カンブイさん(伯国、36、二段)とダンテ・アクニャさん(秘国、30、三段)が出場し、アルヴァロさんがダンテさんの時間切れにより、勝利した。
 ヘベッカさんは「時間切れで負けてしまって悔しい。次の交流戦でリベンジしたい」と感想を語った。

「ブラジルは世界で何位?」=北尾さん質問コーナー

 ―「北尾さんが訪れた国々、特に非アジア圏の中でブラジルはどのくらいの強さでしょうか? 有段者の数や競技者の多さなど総合的な印象でブラジルの位置づけを教えてください」
 北尾「ベラルーシが強い印象。ドイツやフランスも有段者が多い。アジア諸国とアメリカにも有段者は多いが日本人が多い。ブラジルは競技人口、強さから見て、トップ5~10に入るのでは」
 ―「日本ではどのような組織がどのような普及活動をしていますか?」
 北尾「近年は将棋が子どもの習い事として定着し、教室が増えています。将棋カフェ、将棋バーなどのお店も増え、そうした民間の普及活動が増えてきました。コロナ禍前は、アマチュア大会も各地で多く開かれていました」
 ―「北尾さんの経験から、プロになる時に最も苦労したチャレンジ、障壁は何でしたか?」
 北尾「モチベーションの維持。私の頃は、半年のリーグ戦で勝ち上がった1名が女流棋士になれました。負け星が続いた時など気持ちを整えるのに苦労しました」

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