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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー

文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(6)最終回=上原幸啓(75)=会長=「若者が恋人を連れて来たいと思えるような場所が、これからのコロニアには必要」

5月21日(水)  「今の体制について文句を言う人もあるようですが、それより何か助言を頂きたいですね」  言葉だけ聞くとなかなかに強烈だが、その話し振りや風貌は温厚な好々爺、といっては失礼だろうか。  第十代目ブラジル日本文化協会の会長には、サンパウロ大学の人気名誉教授、上原幸啓氏がその責に就いた。  「二世インテリ」を代表する ...

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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(5)=松尾治(65)第三副会長/日系諸団体との連絡担当 =「会話を通じて地方団体とも関係を作り、共には百周年を盛り上げていきたい」

5月20日(火)  「私はお茶が大好きでね。中でも八女茶がやっぱり一番だね」  福岡出身の一世副会長は湯飲みに口を寄せながら、目を細める。  サンパウロ文協の理事会メンバーが二世に総替わりした、と一世から悲観とも不安とも取れる言葉を聞くことがある。まだ一世が多いといわれる日系諸団体との連絡を担当するのは松尾治氏(六五)だ。  一 ...

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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(4)=和田忠義(71)第2副会長/日本文化の普及と保存=「一世たちが残してくれた『正直』『相互扶助』といった美点を次世代に残していくのが、我々の使命」

5月17日(土)  「日本文化を残すということは、『精神』を残すということ。それを私たちが次世代に『民族の誇り』として残していければ最高ですね」  『日本文化の普及と保存』という文協の根幹ともいえる任務を負った第二副会長の話す日本観は非常に情熱的だ。だが一見おだやかで冷静に見えるのはその人生を、エンジニアとして送ってきたがゆえだ ...

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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(3)=吉岡黎明(67)第一副会長/公的機関及び官憲との連絡担当=「『日系コミュニティーは日系人に何をしてくれるんだ?』という問いに答えていきたい」

5月16日(金)  「文協にデカセギに対応する機関を作る。時間がかかると思うけど、ゆっくりしていられないですよね」  確かに日系コミュニティーを代表する文協がデカセギ問題に着手するのは、遅すぎたのではないか。  文協ビル内に国外就労者情報援護センター(CIATE)はあるが、あくまで日本の厚生労働省の外郭団体。活動内容も日系コミュ ...

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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(2)=樋口トモコ 第五副会長/文協会員との連絡及び会員拡充担当=「会員拡充には、もっと宣伝が必要。マーケティング専門家を入れる話もしてます」

5月15日(木)  「二年前からね、わたし日本語の勉強を始めたんですよ。やっぱり漢字は難しいわね」  自分の話す日本語はまだまだーと謙遜する樋口トモコさん。その気さくな雰囲気からは、三十三年間もサンパウロ大学で教授を務めたとは、にわかには想像しがたい。  そして、ブラジルでは女性として初めて、博士号の上の資格、専門外の分野でも教 ...

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文協 新トップ6人に聞く=改革インタビュー(1)=伝田英二(66)第4副会長・管理及び財務担当=「それが文協のためになるのならば、過去をほじくりだす事も辞さない」

5月14日(水)  四月十二日に行なわれた評議員会で、文協の会長、五人の副会長が選任された。昨年からの活動が注目されていた改革委員会の動きと共に、今回の会長、副会長選挙はコロニアの耳目を集めた。しかし、選挙から一カ月が経過した今でも「インテリ二世の集まり」「顔が見えない」などの声を聞くことも多い。これから少なくとも二年間、文協改 ...

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