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本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今

本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今―終―亜国邦字紙最後の砦=相次ぐ他紙廃刊を超え

7月2日(水)  現在「らぷらた報知」の発行日は火、木、土の週三回(四頁で西版は木に二頁)。日本語編集部は高木さんを含め三人、製作や営業部も含め、十数人がアルゼンチンでの日本語新聞の最後の砦を守り続けている。  在亜日系社会は約三万人。一世の数はかなり少ないと言われるなかでの発行部数約二千はかなりの健闘振りといえるだろう。  「 ...

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本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今―4―アナウンサー・俳優・編集長=三足のわらじ 高木さん=健啖と饒舌は老いを知らず

7月1日(火)  「忙しいから、三時間しか寝ないですよ。でも居眠りも多いから五時間は寝てるかな」と高笑い。  アルゼンチン唯一の邦字紙「らぷらた報知」の名物編集長、高木一臣氏(七八歳)である。  その健啖と饒舌は老いを知る事なく、隻眼となっても日系社会に厳しく、優しい視線を送り続けている。  平日は朝の五時から、国立放送局対外放 ...

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本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今―3―=市民の憩いの場 日本庭園=積極的にイベント開催

6月28日(土)  亜日本文化財団(コサカ・カズモリ会長)は七日午前十時から、市内パレルモ地区にある日本庭園で「第一回秋祭り」を開催した。  晴天も手伝ってか、関係者の予想を大きく上回る二千五百人以上の来場者を迎え、ポルテーニョ(ブエノスアイレスっ子)たちが、日本文化に触れる一日となった。  茶道や空手、太鼓など一般的に知られた ...

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本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今―2―=同朋救済や移民史編纂=在亜日系団体連合会=日系社会の調整役

6月27日(金)  在亜日系団体連合会(FANA・石川フリア会長)は、在亜日系社会の代表機関として、所属団体の機能調整役を果たす連合組織体である。  『アルゼンチン日本人移民史』によれば、亜国内の日本人会として、一九一〇年代には鹿児島県人会と沖縄県人会がすでにあったという。  県人会の枠を越えた最初の総合日本人団体「大正会」が発 ...

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本紙記者がのぞいた=亜国日系社会は今―1―=アルゼンチンの仙人=人里離れて40年=75歳の広島県人=人生の切ない終着駅

6月26日(木)   【ブエノスアイレス・堀江剛史記者】アルゼンチンの北方、ブラジルと国境を接し、イグアスの滝を有するミッショネス州。この地に四十年以上に渡って、原始的?な生活を続けている広島県人がいる。現地人からは「JAPON(ハポン)」と呼ばれているその老人は一九二七年生まれの赤尾辰巳さん。地元邦字紙らぷらた報知などに掲載さ ...

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