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『日伯論談』=様々な問題を俎上に

 本紙は日本・ブラジル間に横たわる様々な問題を、両国の有識者らが交替で論じる企画『日伯論談』を毎週土曜日に掲載中。
 執筆内容は翻訳し、日本語はニッケイ新聞三面、ポルトガル語は本紙ポルトガル語版「ジョルナル・ニッパク」に掲載します。
 世代やコロニアを超えた議論を深め、両国の更なる相互理解を深めることを趣旨としています。
 読者の皆さんによる異論、反論、感想も受け付けますので、ニッケイ新聞編集部までお寄せください。
 (註)「論壇」ではなく、日伯間で談論風発となるよう「論談」としています。

日伯論談=第19回=日本発=結城恵=自宅待機する子どもたち=橋のむこうの現実は

2009年9月19日付け  筆者の研究チームでは、文部科学省から委託を受け、ブラジル人学校の全国調査を行っている。昨年度の調査では、秋からの経済不況の影響をみるため、昨年十二月と今年二月の実態を調査し比較した。  昨年十二月には九十校あった在日ブラジル人学校は、今年二月には八十六校に減った。在籍者総数も、六千七百三十七人から三千 ...

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日伯論談=第18回=日本発=リリアン・テルミ・ハタノ=子どもたちの可能性のために、多様性の尊重を

2009年9月12日付け  在日ブラジル人の子どもと一口に言っても、その置かれた状況は実に多様である。  たとえば、学齢期の途中で来日した子もいれば、もっと幼い頃に来日した子や日本で生まれ育った子どももいる。ブラジル人経営の託児所やブラジル学校にずっと通っていた子もいれば、日本の保育園や小学校しか知らない子どももいる。日本の公立 ...

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日伯論談=第17回=日本発=柴崎敏男=〃異質〃なものを受け入れる学校教育を

2009年8月29日付け  全くの部外者であった企業人が二〇〇五年から企業の社会貢献活動の一つとして在日ブラジル人教育問題に関わり始めました。その活動を進める中でいくつかの問題に直面しました。  今回はそのうちの主に公立学校に於ける外国籍児童に対する年少者日本語教育に関して述べます。現状改善のために関係者のこれからの努力を期待し ...

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日伯論談=第16回=ブラジル発=佐野シルビオ=「日本へ向かった夢」=―Sonhos Que De Ca Segui―

2009年8月22日付け  経済危機の中、ブラジルを含め世界中の人々が動揺している。感じていない人もいるだろうが、海外で働く我々の同胞もまた、その波に苦しんできた。日本へのデカセギ労働者に関しても、何の準備もできないまま、思いがけない帰国現象が起こった。  日本で産まれた子、幼い頃に日本へ連れてこられた子供がいる家族の場合、さら ...

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日伯論談=第15回=日本発=池上重弘=日本の高等教育機関で学ぶ若者たちに希望を寄せて

2009年8月15日付け  世界的な景気後退以降、ブラジル人学校をやめて不就学に陥った子どもたちの問題が、日本のブラジル人コミュニティにおいて深刻な問題となっている。  しかしこの小文ではあえて、日本の大学に進学した子どもたちの取り組みに焦点をあてて紹介したい。日本で生きる子どもたちにとって、日本社会で教育面の成功を収めた先輩た ...

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日伯論談=第14回=ブラジル発=中川デシオ=移住と精神の健康

2009年8月8日付け  まずは、いくつかの視点を織り交ぜたフィクションから始めるとしよう。それなら、読者も共に考え自身の結論を導き出すことができるだろう。読者の皆さんが日本に在住するブラジル人子弟の日常生活に考えをめぐらせる機会になることを期待したい。  パトリシアは、十歳の元気な女の子だ。毎朝、目覚し時計が鳴り響くとゆっくり ...

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日伯論談=第13回=ブラジル発=日野寛幸=かえるプロジェクトの活動

2009年8月1日付け  サンパウロ州教育局(SEESP)のプロジェクト「デカセギ子弟のサンパウロ州の公立校への復帰」が六月に一年を迎えた。これは、移民百周年記念事業として始めた二つのうちの一つだ(もう一つはVIVA JAPAO)。  州立校に通う生徒を対象にしたプロジェクトの目的は、日本から来る、または戻ってくるデカセギ子弟や ...

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第12回=日本発=ブラジル人学校の教育現場から=髙野祥子

2009年7月25日付け  二〇〇八年秋以降続く経済危機により、在日ブラジル人の多くが失業することとなった。政府の帰国支援策により三万人が帰国したといわれている。自費で帰国している人もいるため、実際にどのくらいの人たちが帰国しているのかはわからない。学齢期の子どもたちの実数も把握しきれていない。 義務教育就学年齢にあるブラジル人 ...

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日伯論談=第11回=ブラジル発=島袋レダ=両国政府に対する日系社会からの提案

2009年7月18日付け  デカセギ現象は、日伯間における労働需要と所得の橋渡しをするメカニズムとなっており、多くの人に良い結果をもたらしている。  しかしながら、日系社会の歴史において以前に経験したことのないレベルで、アイデンティティーや自信、自己評価の喪失といった重大な影響を感じている。懸念するのは、今後の世代に不安定な基盤 ...

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日伯論談=第10回=日本発=堀坂浩太郎=グローバル時代の人材形成の場

2009年7月11日付け  私が所属する上智大学には、日本では数少ないポルトガル語とポルトガル語圏のことを専門に教えるポルトガル語学科がある。その入学試験でのことである。  「小学校のクラスメートにブラジル人の子がいたので」「自分の住んでいる町に日系ブラジル人が急に増えた。ブラジルとはどんな国か知りたくなった」―志望動機に在日日 ...

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