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大耳小耳

 俳誌『朝蔭』第466号が8月に刊行された。《冬の朝気合をかけて体操会》(不破吏子)は冬場のラジオ体操だろうか。アマゾン吟行の連作のひとつ《紅鶴は原始の森を染めて翔つ》(佐々木君代)はフラミンゴの事かと思って調べると、たしかに「和名ベニヅル(紅鶴)」とある。だが、よく読むと「ツル目とは近縁ではない」とも。ツルそっくりだが違うらし ...

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散り際の美学=サンパウロ市在住 脇田 勅(ときお)=<5>

 二番目に、財界の大御所、九経連の瓦林会長にお会いして財界の協力をお願いして「やんなっせ、応援しますばい」との言葉をもらったことを報告しました。三京運輸(株)の深江社長や、甘木海外移住家族会の小島会長の話では、「瓦林さんが協力すると言われたら財界から五千万円ぐらいは集まるだろう」ということも話しました。  三番目は一般からの寄付 ...

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自分史=私のシベリア抑留記=谷口 範之=(41)

 有田は台に残されたパンを私達に渡し、例のパンを適当に五つに分けて配った。つまりパン一個を横領したのである。将校がやった横領は、そのために多くの兵を餓死させた。今、下士官が見せた横領は、将校のやったことと比べれば、罪に入らないほど僅かな横領である。私はそのように都合の良い理屈をつけて、良心を誤魔化していた。同時に一般の兵の哀れさ ...

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