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「並々ならぬ100年の歴史」=百歳表彰、在聖総領事館28人=12人かくしゃくと出席

受賞者と家族らで記念撮影

受賞者と家族らで記念撮影

 在聖日本国総領事館(野口泰総領事)は『平成29年度百歳以上高齢者表彰伝達式』を7日、モルンビー区の総領事公邸で行なった。来年3月31日までに100歳以上となる管内の28人が対象。伝達式には表彰者12人がかくしゃくと出席し、家族らと共に晴れの日を祝った。

 

 日伯両国歌斉唱の後、野口総領事は挨拶で「皆様それぞれの100年の歴史には並々ならぬ労苦、努力があった。長い年月の中で、立派な人生の模範を多くの後輩に示した」と称え、家族、友人にも敬意を表した。

 表彰者は安倍晋三内閣総理大臣からの祝状と記念品を受け取った。

 三宅信夫さん(100、大分県)は1930年に家族5人でミナス州に入植、コーヒー栽培に従事した。49年に聖州マリリア市に移って飴の販売を始めた。「当時飴は流行っていたが、売っても販売手数料がもらえるだけで決して楽ではなかった」と振り返る。その後、聖市に飴販売店を開き、80歳まで働いた。

 「この年まで元気でいられるのは『内助の功』のおかげ。ずっと妻や家族が支えてくれた。少し体調を崩しただけですぐに病院に連れて行ってくれる」と話し、同席していた妻の美代子さん(95)と娘の信子さんに感謝の言葉を贈った。

 岡田君枝さん(100、広島県)は1歳のときに日本移民最古の入植地の一つ、ノロエステ線のアグア・リンパ植民地に入植した。岡田さんは日本語学校(小学校)に通いながらコーヒー農園の仕事を手伝った。「当時は中学校が無かったから、日本語学校を卒業したらみんな農園の仕事をしていた。運動はしていなかったけど、仕事をしていて身体が丈夫になったんでしょう」と笑う。

 栃沢千秋さん(101歳、岩手、男性)は34年に聖州奥モジアナ地方に入植したが、直後に祖母が亡くなり、父が病に倒れた。「働き手が少なくて生活は苦労した。日本から持ってきた着物やレコードを二束三文で売って、食べ物に換えた」と思い出す。聖市に移って窯を建て木炭を作って売った。質の良さが好評となり、段々と生活が安定してきたという。

 栃沢さんの健康法は「食べ過ぎないこと」。30歳頃に赤痢で苦しんだが、知人から断食を勧められて、1カ月間水しか飲まない生活を続けたところ完治したとか。「食事は最低限しか取らない。家族はあまり理解していないようだけど」と笑いながら話した。

【受賞者一覧(敬称略)】太田カヨ(北海道)、田村民三郎たみざぶろう(青森)、栃澤とちざわ千秋ちあき(岩手)、東海林とうかいりんスゲ(山形)、根本次男つぎお(茨城)、尾身おみ勝次郎(千葉)、宮川ハヤ(石川)、木下惠基(福井)、松本幸志こうし(長野)、岩崎ときわ(静岡)、山中弘道ひろみち(三重)、平居みつ(滋賀)、金村かなむら文子ふみこ(奈良)、氏川光子うじかわみつこ、岡田君枝、土井博(広島)、栢野かやの計治けいじ、新谷にいや廣市ひろいち(岡山)、森本信義のぶよし(香川)、笠かさキミヨ、田邉ツキ子(福岡)、右田守幸もりゆき、吉田秀男(熊本)、三宅信夫(大分)、中鶴フヂ(宮崎)、岩崎慶藏けいぞう(鹿児島)、島袋タマ子、與座よざトシ子(沖縄)

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     ◎

 日本の厚生労働省によると、国内外の百歳以上高齢者表彰の対象は3万2097人。今年度中に100歳に達し、今まで一度も表彰されていない人が対象となる。そのうち、在外表彰者は54人で、なんと半分以上の28人がサンパウロ管内に在住している。9月1日現在で100歳以上の高齢者の総数は6万7824人で女性が88%とされる。でも、今回の28人の男女比はなぜか半々。ブラジルには男女共に健康でいられる秘訣がある?

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