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香川県人移住90周年=草分けは6家族だった

1月22日(水)

 今年は、香川県人六家族、二十八人が、一九一三年、帝国丸でブラジル移住してから九十周年にあたる。いま母県で『香川県人南米移住九十年史』の編纂作業が行われている。本は、英語、スペイン語、ポルトガル語に翻訳され、移民の子孫にも、祖先たちの軌跡がわかるように配慮される。
 藤堂光義・香川県人会会長によれば、九十年史の資料は、戦後については、県庁にも比較的多く保全されていたが、戦前分は乏しく、会長自身もアリアンサ、バストス、アサイ、プロミッソン、カフェランジア、リンス、アヴァレー、ア・マッシャード、プ・プルデンテなどの友人に声をかけ、できるだけ集めた。会長は、チエテ移住地に入植したので(一九二九年)、チエテに関してはブラ拓資料があったという。
 一三年に移民した〃草分け〃県人家族六家族に関しては、移民史料館の保存資料により知ることができた。竹村第五回移民(神戸出港一三年八月十八日、サントス着港十月二十四日)である。香川県小豆島出身五家族、志度町出身一家族だ。サンパウロ州モジアナ線ブロドスキー駅ファルツーラ農場に配耕された。
 六家族の家長は、五十二歳が一番高齢で、あとは三十八歳以下と若い。すべて構成家族であるが、数は六人が最も多く一家族、あとは五人(三家族)、四人(一家族)、三人(一家族)。家族の続柄をみると、「妻弟」「妻の姪」「姪」「妻の父」「養子」などとあり、必要な家族を構成したことが察しられる。

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